自分が持っている車を廃車にするには、手続きが必要です。しかし車を廃車にしたいと思いつつも、そのやり方が分からないという方も多いのではないでしょうか。廃車手続きは買取業者やディーラーなどに代行してもらうことも可能ですが、場合によっては手数料がかかります。 最終的に代行を依頼するかどうかは別として、選択肢の一つである自分で廃車手続きを行う方法を押さえておくことは知識として役立つでしょう。この記事では、自分で廃車手続きをする場合の流れや業者に代行を依頼する場合の流れ、それらの注意点などについて紹介します。参考にし、自分に合った方法で廃車手続きを進めましょう。
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廃車手続きを自分で行うときの手順
自分で廃車手続きを行うにはどのような手順が必要なのでしょうか?手順を知らないまま、「自分で手続きをするのは何となく大変」と思っている方もいるかもしれません。確かに時間や費用、手数もかかりますが、それでも自分で行う方が良いという場合もあるでしょう。まずは手順の中身を知っていきましょう。
解体業者に車の解体を依頼する
自分で廃車手続きを進めていく場合、まずは車の解体を依頼します。車の解体業者を探し、そこに依頼して解体してもらいましょう。解体の依頼には車体解体費用が1万円ほどかかりますが、鉄くず代として数万円がもらえるケースもあります。 廃車の買取業者やディーラーであれば、基本的に不要な車を自動車として査定しますが、解体業者の場合にはリサイクル可能な資源(鉄くず)として評価してくれます。買取業者やディーラーでは査定額が付かない車でも、お金になる可能性があるのです。解体が済めば、解体日が記載された書類を受け取ります。
必要書類を用意する
続いて手続きに必要な書類一式をそろえましょう。廃車手続きといっても、永久抹消登録、一時抹消登録、解体届出といった複数のケースがあります。永久抹消登録はその車を永久に使用しないという前提の手続き、一時抹消登録は一定期間のみ使用しないという手続きです。 解体届出は、一時抹消手続きを行ったものの、やはりその車は二度と使用しないという場合の廃車手続きです。それぞれで必要書類が違いますので、間違えないように注意しましょう。まず永久抹消登録に必要な書類ですが、3カ月以内に発行された所有者の印鑑証明書、所有者の押印のある委任状、車検証、ナンバープレート2枚、移動報告番号と解体報告記録がなされた日のメモ、手数料納付書、永久抹消登録申請書、自動車税・自動車取得税申告書です。 ただし地域によって違いがあるため、事前に管轄の陸運局に確認しておくと良いでしょう。一時抹消登録の必要書類は永久抹消登録の必要書類とほとんど同じですが、移動報告番号と解体報告記録がなされた日のメモ、永久抹消登録申請書がいらなくなり、代わりに一時抹消登録申請書が必要です。 解体届出の手続きを行う場合、所有者の押印のある委任状、登録識別情報等通知書もしくは一時抹消登録証明書、移動報告番号と解体報告記録がなされた日のメモ、手数料納付書、永久抹消登録申請書、解体届出書、代理人に依頼する場合は代理人の印鑑が必要となります。
陸運局の窓口に提出する
必要書類が準備できれば、陸運局に行き、窓口に提出する必要があります。陸運局は平日しか営業していませんし、受付時間が限られているので、事前に調べておくのが良いでしょう。なお窓口に書類を提出する際、車の種類によって7,000円から20,000円の自動車リサイクル料金が必要となります。自動車リサイクルシステムのWebページで調べることができますので、事前に把握しておくと良いでしょう。
業者に廃車手続きを依頼するときの手順
続いて、今度は業者に廃車手続きを依頼するときの手順をみていきましょう。廃車手続きは自分で行うよりも、業者に依頼した方がメリットの大きなケースもあります。自分に合った方法を選ぶためにも、業者に依頼するときの手順を確認しておきましょう。
解体業者に車を持ち込む
まずは、廃車手続きの代行が可能な解体業者に車を持ち込みます。ただし、中には事故車や故障車など、自走ができないという場合もあるでしょう。そのような場合にはレッカー移動が必要となるケースもあります。レッカー費用がかかってしまいますが、業者によってはレッカー費用無料で引き取ってくれるケースもあります。自走できない場合は、事前にレッカー費用についても確認しておくのが良いでしょう。
代行費用を支払う
続いて、廃車手続きの代行費用を支払います。業者によって費用は違うため、業者を選択する前にさまざまな業者に見積もりを依頼し、比較するのが良いでしょう。中には、代行費用無料で廃車手続きをしてくれる業者もあります。少しでも良い条件で手続きを代行してもらえるよう、事前にできる限り情報を集めておきましょう。
業者に必要書類を提出する
続いて、業者に必要書類を提出します。必要書類は基本的に自分で廃車手続きをする際の必要書類と同じですが、手数料納付書、各種抹消登録申請書、自動車税・自動車取得税申告書は不要です。廃車の手続きを完了したら、今度は業者から抹消登録証明書を受け取るようにしてください。
廃車手続きに関する注意点
自分で廃車手続きをする場合、業者に依頼する場合と、それぞれの手順をみてきましたが、廃車手続きを進める上で注意しなくてはならない点があります。これらを踏まえ、いずれの場合もスムーズに手続きが進むようにしていきましょう。
陸運局は平日のみの営業
先述の通り、陸運局は平日のみの営業となっています。平日のみの営業の上、受付時間も限られていますので、時間を調整して足を運ぶのが難しいという方も多いのではないでしょうか。平日に仕事があって行けない場合には、行政書士か代行業者に廃車手続きを依頼しなくてはなりません。自分で手続きできるかどうか、事前に陸運局の受付時間と自分のスケジュールを確認しておくようにしましょう。
税金の還付申請を忘れない
続いて、税金の還付申請を忘れずに行うようにしましょう。車を廃車にすれば税金がかからなくなるため、支払い済みの税から差額が還付金として返還されます。ただし還付金を受け取るためには自動車税の申告窓口に申告書を提出しなくてはなりません。地方によって扱いに違いがあるため、管轄の税事務所に確認しておくと良いでしょう。 なお業者に代行で手続きを依頼した場合でも、還付金を受け取ることが可能です。還付金は納税者である所有者に返還されます。中には還付金をくすねてしまう悪質な業者である可能性もありますので、依頼する際は還付金についても事前に確認しておくと良いでしょう。
車の所有権をチェックする
廃車の手続きは、基本的に所有権を持つ人が行っていきます。自分が使用している車であっても、所有者が親になっているなどという場合もあるため、注意が必要です。またローンが払い終わっていない場合などでは、ディーラーが所有者となっているケースもあるでしょう。 所有者が自分でない場合には、自分で廃車の手続きを進めていくことはできないため、必ず事前に所有者を確認し、自分でなかった場合には所有権を解除してもらうようにしましょう。
廃車の手続きは忘れずに行おう
使用しない車がある場合、忘れずに廃車の手続きを行いたいものです。廃車手続きをしなければ、使用していなくとも税金がかかってしまいます。廃車の手続きは自分で行うこともできますし、業者に依頼することも可能です。どちらの方法にしても、手順を把握し、書類の準備や還付申請など、不備がないように進めていきましょう。
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