車を売る予定がある方は、車買取査定の前に車を洗車して、綺麗な状態で査定を受けた方が買取金額も高くなるのではと考える方が多いのではないでしょうか。
特に夏の長期休みの晴れ間を利用して、車の洗車をしようと考えている方もいらっしゃるかもしれません。
実は真夏の洗車は、洗車のタイミングや洗車の方法次第で、車の外装に傷がついたり汚れが残ったりして、せっかく洗車をしたのに買取査定時にマイナスになる可能性があるのです。
こちらでは、車買取査定前に洗車をするべきか、真夏に洗車する時の注意点、の2点について詳しく解説しています。秋までに車買取の予定があるという方は、売却前の参考にぜひご覧ください。
目次
車買取査定で洗車しておくと査定額はアップするのか?
車買取査定を受ける前に、洗車をすることで車の買取額はアップするのでしょうか。
まず結論として、車買取査定前にボディを洗車しても買取額のプラス査定にはなりません。しかし、内装を綺麗にしておくとマイナス査定になりづらくすることは出来ます。車査定で実車確認を査定士が行う場合、査定士が判断する一つの要素として「この車が今までどのように扱われてきたのか」という部分においては、洗車されて車の状態が綺麗である方が良い印象を与えることが出来るでしょう。ただし、印象は良くなっても買取額がプラスになることはありません。こちらで、詳しく解説します。
査定前に急いで洗車をしても査定額プラスにはならない
今まで全く洗車をしなかったという方が、査定を受ける直前に、一気に洗車をしたとしても実は大きく査定額に影響を及ぼすことはありません。
もちろん土や砂、ほこりなどの汚れがついているよりは、洗車されて綺麗なほうが見た目はよく見えますし、査定する側としても印象は良くなります。しかし、車の価値を見る買取査定において、外装が綺麗かどうかは評価のうちには入りません。
また、土や砂がついた状態で長期間置いていた車の場合、その汚れを落とそうと無理に擦ってしまったことによって、車に線キズが入ってしまうことがあります。さらにその上からワックスがけしようとして、擦ってしまって傷をさらに深くすることもあります。ワックスは塗装面の保護や艶出しのために定期的に行うものであり、査定前にしてもプラスになることはありませんので、もし洗車をするとしても拭き上げるまでで良いでしょう。
洗車は定期的に行うことや、汚れてしまった時にすぐに洗い流すことがポイントです。特に、砂や泥の中には石やガラスが混じっていることが多く、そのままにしておくことで車に傷がついたり、ガラスなどが太陽光を集めることでシミのもとになり、錆など外装の劣化を招くこともあります。目立って汚れがついた時や、黄砂や花粉で車が汚れやすい時期は、定期的に洗車しておくことが車を綺麗に保つコツです。
査定前はボディの洗車よりも内装に気を遣うと◎
ボディの洗車を査定前に行って見た目を綺麗にしようとしても、査定額のプラスに影響することはありません。また、洗車方法次第では車の価値を下げることがあるとご紹介しました。車買取査定を受ける前に気を遣っておくべきは内装です。それは、内装の状態次第では車買取査定評価が、マイナス査定になってしまうことがあるからです。
後部席に小さなお子様を乗せる機会が多い方は食べこぼしたお菓子があったり、ペットを乗せていたことがあると、臭いや抜け毛が残っていることがあります。この食べこぼしの汚れやシミ、ペットの臭いや抜け毛などは車買取査定において、評価点に関わり、状態によってはマイナス評価がついてしまうのです。
車内の清掃はプロに任せることも出来ますが、クリーニングを依頼すると業者次第では数千円~30,000円程度かかることもあります。車の買取価格にもよりますが、プロに清掃を任せて買取価格よりも高くなってしまったりすると、大きく損をすることになります。まずは、ご自身で車内清掃を行ってみて、どうしても気になる匂いや汚れがとれないという場合は相談されてみてはいかがでしょうか。
車内の清掃に準備するものは、車内清掃用のウェットシートや掃除機、ブラシ、カーペットクリーナー(コロコロ)などです。ほとんどはカー用品店やインターネット通販で購入可能で、掃除機はお手持ちのものを使えば、いずれも低価格で購入することが出来るため、クリーニングの費用を抑えることも可能です。
車内清掃のコツとおすすめの方法
車内の清掃で行っておきたいことは、ゴミやホコリの除去、臭いとり、拭き掃除です。
まず、フロアマットは取り外し車外でたたいて、砂ホコリ等をはらいましょう。フロアマットを外した状態で、車内のシートのホコリをたたき出します。食べ残しなどが隙間に落ちてしまっていることもありますので、シートを外すのは難しいと思いますが、リクライニング可能なシートは一度すべて倒すなどして普段見えない部分のゴミも除去します。この時に布団叩きや、乾いたブラシを使うとホコリが出やすくなりますのでおすすめです。天井から順に掃除機をかけて、ホコリや塵ゴミなどを除去したら、次に髪の毛など細かいものをカーペットクリーナーで取り除きます。
次に、車内用ウェットシート等で拭き掃除を行います。拭き掃除の際に重曹を水にうすめてつかうと、臭いとりにもなります。ただし、水拭きは本革シート等にしてしまうと逆効果です。シートの素材ごとにあったお掃除方法を選ぶようにしましょう。
また、車内清掃は換気をしながら行いましょう。シートやダッシュボードなどを水拭きする場合は、生乾きになるとカビや雑菌の発生につながってしまいます。
中古車買取査定では内装の状態が査定評価につながります。マイナス査定になってしまわないように、普段から車内清掃をしておくことをおすすめします。
夏に洗車する時の3つの注意点
2021年は夏季休暇やお盆休みなどの長期休暇にも旅行や遠出が出来ず、自宅にいるためお休みを利用し洗車しようと予定をたてている方もいらっしゃるかもしれません。
こちらでは、夏に洗車をする時の注意点を3つご紹介しています。秋までに車買取査定を受けるという方で、洗車をする予定の方にも役立つ情報になっていますのでぜひご覧ください。
夏の日差しですぐに水が乾いてしまう
夏の晴れ間の炎天下のもと洗車をすると、夏の日差しによってカーシャンプーや水がすぐに乾いてしまう可能性が高くなります。
特に水滴が乾いたことにより出来てしまうイオンデポジットは、車のボディに出来てしまうシミのことです。純水で洗車が出来るご家庭は少なく、ほとんどの方が水道水で洗い流していることが多いでしょう。水道水にはカルキなどの成分が含まれるため、水滴が乾いて表面に残ると、白っぽいシミになってしまうのです。また、その水滴がレンズ効果となり、太陽光を集めると強力な日焼け効果が起こってしまい、ウォータースポットとという小さな日焼け跡が車に点々とついてしまうこともあります。
いずれも強い夏の日差しが原因で起こりやすいため、夏に洗車をするのであれば日陰に車を置き、気温がまだ高くない早朝、または日差しの収まった夕方以降に行いましょう。もしも屋根があり、三方からの日差しが入らないガレージがあるならガレージ内で行うのも良いでしょう。気温が高いため乾くスピードは速くなります、出来るだけ早く終わらせることもポイントです。
カーシャンプーを水で洗い流した後にクロスによる水滴の拭き残しがあると、せっかく日差しを避けても同じことが起きてしまいます。カークロス等でムラなく全体から水分を拭き上げるようにしましょう。
車が熱い状態で洗車を始めると逆効果?
日差しをさけて夕方以降に車の洗車をしようと、すぐに洗車を始めてしまった場合、車の表面が熱をもっている状態の可能性が高く、水滴がすぐに蒸発し乾いてしまうことがあります。
特に午後の日差しは強く、車の表面が持っている熱がすぐに下がることはありません。ただ夜まで待って洗車しようとすると、暗くなり車体が見えづらくなります。車についた汚れが見えなかったり、拭き残してしまうかもしれません。夕方に洗車を始めるのであれば、まずは全体にシャワーするように水を掛けてボディの表面温度を冷ますようにしましょう。ボディの表面温度が下がり、車体も全体的に濡らすことが出来れば洗車もしやすくなります。
夏の洗車は熱中症対策を必ず行うこと
車の洗車に夢中になっていて、水分補給を忘れてしまってはいけません。外で洗車をされる方は、直射日光を避けて日陰で洗車すると人にも車にも良いでしょう。帽子やタオルを用意しておくこともおすすめします。ミネラルや塩分補給、熱中症対策をしっかりしながら洗車するようにしましょう。
また、ガレージ内であっても換気をするために空調をつけていない方もいらっしゃるかもしれません。夏の暑さは、室内であっても外と変わらず厳しくなります。外での洗車だけでなく、室内で洗車をするという方もしっかりと水分補給を行ってください。
まとめ
車買取査定を受ける前に洗車すると、プラス査定になるのでしょうか?実は査定前に急いでボディを洗車しても、プラス査定になることはあまりありません。ただし、車内の清掃は行っておくことをおすすめします。車内清掃をしておくと、プラス査定になることはありませんが、マイナス査定になる可能性を減らすことは出来ます。また、ボディの洗車はプラス査定にはつながりにくいものの、査定する担当者の印象を良くする効果はあります。特に車の所有者がワンオーナーだった場合、査定担当者にとって車が今までどのように扱われてきたのかの判断は、外装や内装の状態が判断材料の一つです。査定額自体にはつながらないかもしれませんが、査定額交渉では良い方向につながるかもしれません。
秋までに車売却の段取りを考えていて、この夏の休暇を利用し洗車する予定という方は、合わせてご紹介している夏の洗車の注意点も参考にしていただければ幸いです。