不要な車は保有し続けるとコストがかかるため、できるだけ早く手放したいと考える人は多いでしょう。しかし、手放そうにも車の状態が悪かったり、契約上の制限を受けたりと、本当に買い取りができるのか疑問に思う状態の車も多いです。
どんな車でも買い取りは可能なのか、買い取りができないのはどんな車なのかを知り、スムーズな売却を目指しましょう。
目次
買い取りできない車の特徴
基本的な要件が揃っているなら、基本的にはどんな車でも売却は可能です。買い取りができないのはごく一部であり、なぜ売却できないのか理由を知っておくことが大切です。買い取りできない車の特徴から、売れない理由を深堀りしていきましょう。
車の鍵が無い
車の鍵がない場合は、エンジンをかけられないため買い取りができません。買い取り金額を判断するには、実際にエンジンをかけてみる必要があり、エンジンがかけられないとそもそも買い取りの対象から外れてしまうことは理解しておきましょう。
仮に故障していても、鍵さえあるなら修理してエンジンをかけ、再販も可能ですが、鍵がないとそれもできません。スペアがあるなら売却は可能な場合はありますが、これも業者によって対応が異なります。
また、仮に鍵なしで買い取る業者が現れたとしても、エンジンはかからないものとみなされ、査定額が大幅に減額されることは理解しておきましょう。本当はエンジンがかかり、品質には問題がなくても、鍵がないだけで評価は一気に下げられてしまいます。
必要な書類が無い
車の売却時には複数の書類が必要で、これらに不備があると買い取りができません。書類の不備が原因の場合は、車の状態は全く関係なく、仮に新車で購入したばかりの車でも売却できないため注意が必要です。普通自動車か軽自動車かによって必要な書類は違いますが、普通自動車なら主に以下の書類を集めなければなりません。
- 車検証
- 印鑑登録証明書
- 実印
- 自賠責保険証明書
- 自動車税納税証明書
- リサイクル券
また、売却時の状況次第では住民票や戸籍の附票が必要になることもあります。加えて業者で譲渡証明書や委任状なども発行されます。これらも紛失しないよう注意しなければなりません。
車にローンが残っている
車は高額な買い物になりやすいため、ローンを組んでいる人も多いでしょう。ローンが残っている車も、買い取りはできず、勝手に手放すと法律に違反するため注意が必要です。ローンを組んでいる場合、車の所有権は使用者ではなくローン会社に帰属します。
つまり、ローンが残った車を勝手に売ることは、人の物を無断で売却することに等しいです。ローン会社の許可なしに売ることはできないため、購入時点で売却も視野に入れているなら、返済計画は慎重に立てなければなりません。
改造車は買い取り可能か
オプションを付けてカスタムを加えた改造車でも、基本的には買い取りは可能です。オプションパーツが付いている場合は、それも査定の対象となり、高価なパーツなら高く評価され、査定額アップが見込める場合もあります。
ただし、全ての場合でパーツがプラスになるとは限らず、付けていることでマイナス査定になる場合もあります。改造車は特定の誰かが使いやすい仕様の車で、万人受けするものではありません。搭載されているオプションや改造自体が評価されるかは業者によって違い、パーツの取り外しに手間がかかる分、評価を下げられる可能性もあります。
また、違法改造の場合はそもそも買い取りに応じてもらえない場合も多いです。買い取り可能なのは、あくまで合法的にカスタムした改造車に限られます。
不動車は買い取り可能か
不動車は動かなくなった車、動かせなくなった車の2種類がありますが、どちらも買い取りは可能です。故障や劣化になって動かなくなった車でも、修理して直るなら高額査定が期待できる場合もあります。動かせなくなった車は、単に車検切れで公道を走れないだけのことが多く、これも買い取り対象です。
売却時には車検を更新する必要はなく、そのままの状態でも売却できます。ただし、公道を走れないため買い取りをしてもらうには、業者に引き取ってもらうか、仮ナンバーを取得して自身で業者に持ち込む必要があります。業者に引き取ってもらう場合、別途レッカー代が発生する可能性があるため注意しましょう。
買い取り不可能な車はどうすれば良いか
一部買い取りできない車もあり、これに該当する場合は処分に困ってしまうでしょう。しかし、買い取りできないといっても、絶対に処分できないわけではありません。現状買取ができなくても、方法を工夫することで売却できる場合はあります。買い取りできない車を売るには何が必要なのか、方法を知っておきましょう。
書類や名義の不備を解消する
書類や名義の関係で買い取りができない場合は、それらの不備を解消しましょう。必要書類が足りていないなら、再発行して揃える必要があります。再発行の場所は書類ごとに違いますが、基本的に全て再発行は可能です。時間と若干の費用はかかりますが、書類を集めるだけで売却できるため、ハードルは低いでしょう。
ローンが残っていて他人名義の車を売却するには、ローンを一括完済するか、所有者に交渉して売却の許可をもらうかのどちらかが必要です。一括完済すると所有権は自分に移るため、自由に売却できます。
ローンが残ったまま売る場合はローン会社に売却の相談をし、手放した後も確実に完済できることをアピールして許可をもらいましょう。
廃車専門業者に依頼する
不動車で修理して走れない車でも、廃車専門業者なら買い取ってもらえます。廃車専門業者は、車をパーツ単位で評価して買い取るため、ボロボロの車でも少なからず値段はつけてもらえます。自走できなくても高価なパーツが残っていると高額査定を期待できる場合もあり、お得に売却できるでしょう。
スクラップ工場に依頼する
完全に車が故障していて、パーツ単位で見ても価値がない車は、スクラップ工場に買い取りを依頼しましょう。買い取りを行う工場なら、車を鉄の値段で買い取ってくれます。
状態に関係なく、鉄の量で金額が決まるため、どこに出しても値段が付かない場合におすすめの方法です。鉄の時価は時期によって変動しますが、車は大体1台3万円程度にはなります。
買い取りできない車の特徴を知っておこう
どんな車でも買い取りはできますが、一部買い取りができない車もあります。しかし、買い取りができない車でも、方法次第で売却可能になる場合があることは覚えておきましょう。どんな車が買い取りできないのかを知ることが、愛車をスムーズに売却するポイントと言えます。