廃車の手続きにはさまざまな書類が必要であり、その中のひとつとして印鑑証明書があります。印鑑証明書は普通自動車を廃車する際には絶対に必要ですが、そもそもこれが何かを分かっていない人は多いです。印鑑証明書について正しく理解できていないと、廃車手続きがストップしてしまう可能性もあります。印鑑証明書とはどんなものかを知って、廃車手続きを上手に進めていきましょう。
目次
印鑑証明書とは実印の証明書のこと
そもそも印鑑証明書とは何かですが、これは住んでいる市町村の役場に登録した印影の証明書のことです。重要な手続きを行う時などに、押印を実印と証明するために用いられるものです。日本ではさまざまな契約時に印鑑が使用されることが多く、印鑑は信用の証とも言えます。 印鑑証明書はその信用の証である印鑑が、本当に信頼できるものであることを証明するための書状です。廃車手続きに限らず、さまざまなシーンで使用する証明書ですので、どんな目的で使用されているのかは覚えておきましょう。
まずは登録しているか確認しよう
廃車手続きには印鑑証明書が必須ですので、役所などで発行しなければなりませんが、発行するためには、まずは印鑑の登録が必要です。印鑑の登録をしているかを確認し、その上で発行手続きを進めていきましょう。
そもそも印鑑登録をしていないと発行できない
印鑑登録は印影の証明書ですので、そもそも実印を印鑑登録していないと証明書は発行できません。登録をしていない場合は、早急に印鑑登録をおこなう必要があります。
登録に必要なもの
印鑑登録の際には、印鑑登録をする印鑑と身分証明書、費用として500円程度が必要になります。また登録時に印鑑証明書を発行する場合は、さらに発行手数料がかかりますので注意しましょう。一度印鑑登録をしておけば、以降は発行手数料のみで証明書が発行できます。 印鑑証明書は廃車手続きに限らず使用するシーンの多い証明書ですので、登録がまだなら廃車の機会に登録しておきましょう。
用意するときの注意点
印鑑証明書は廃車時には必須の書類ですので、必ず準備しなければなりませんが、ただ用意すればよいわけではありません。準備する際にはいくつかの注意点があり、それが守れていないと手続きがストップして、二度手間、三度手間となってしまう可能性もあります。 廃車手続きは面倒なことも多く複雑な部分もありますので、途中で止まってしまうと手続き完了までに時間がかかります。注意点も正しく理解して、ミスのないよう廃車手続きをスムーズに進めていきましょう。
有効な期間は3カ月以内
廃車時に使用できる印鑑証明書の有効期限は、発行日から3カ月以内です。発行日を過ぎた印鑑証明書は無効となるため、新たに発行し直さなければなりません。廃車時にはさまざまな手続がありますし、ほかにも揃えなければならない書類もたくさんあります。 そのため早めから準備をしておくことが大切ですが、印鑑証明書については有効期限がありますので、それを過ぎないよう注意が必要です。その他の必要書類をすべて集め、最後に印鑑証明書を発行するようにしておけば、期限切れの心配もありません。
廃車の手続きには2枚用意しておくのが理想
廃車時に必要な印鑑証明書は1通あれば手続きは可能ですが、場合によっては還付委任状を作成することもあり、これを作成するためにもう1通必要になることもあります。還付委任状は廃車にともなう自動車税などの還付を、業者が受けるための書状です。 買取による廃車の場合は、還付委任状が必要になる場合も多いので、2通用意しておくと安心です。事前の見積りで提示された買取価格に、税金や保険料などの還付金も含まれている場合には、還付委任状が必要ですので、これも覚えておきましょう。
業者に委託する時は有効期限に余裕を持たせる
廃車手続きを自分でおこなう場合は、印鑑証明書の期限が切れないうちに素早くおこなえばよいですが、業者に依頼する場合には、証明書の有効期限について配慮が必要です。業者に廃車手続きを代行してもらう場合は、手続きが終了するまでに時間がかかることもあるため、有効期限に余裕のある印鑑証明書を渡すように心がけましょう。 期限ぎりぎりのものを渡してしまうと、手続きの途中で期限切れとなり、再発行して提出と二度手間になります。必要書類をすべて揃えてから、最後に印鑑証明書を発行して渡すと、手続きはスムーズです。
車検証と住所が違う場合は他の書類が必要になる
廃車手続きでは車検証の住所と印印鑑証明書の住所が同じであることが大切であり、これが違っていると別の書類が必要になるので注意しましょう。車を購入してから1回引っ越しをした場合は住民票が必要です。これも発行から3カ月以内のものであり、マイナンバーカードなどでは代用できません。 2回以上引越しをしている場合は、住民票ではなく、戸籍の附票が必要です。また同一市区町村内及び市区町村をまたぐ転居いずれにおいても、本籍地で取得できる戸籍の附票が必要です。
時間に余裕を持って手続きを進めよう
廃車手続きには印鑑証明書が必要ですが、これは有効期限が決まっています。発行後3カ月以内のものしか使用できませんので、あまり早くから発行しないように注意が必要です。廃車手続きは自分でおこなう場合も、業者に依頼する場合も時間がかかることが多いです。有効期限に気をつけながら、時間に余裕を持って手続きを進めましょう。