トヨタ自動車の公式YouTubeチャンネル「トヨタチャンネル」で、【カローラシリーズ】TVCM進化の軌跡篇が8月13日に公開されました。こちらの動画は、カローラの世界累計販売台数が5000万台を突破した記念の動画となります。
1966年の初代カローラ販売から55年が経ち、現在は2019年にフルモデルチェンジし登場した12代目カローラ、カローラツーリング、カローラスポーツが販売中です。
また、米国ですでに発売が発表されている新型SUVタイプ【カローラクロス】のシルエットが、今回のTVCM進化の軌跡篇の動画後半に映り込んでいることから、今後日本国内にもカローラクロスの導入があるのではと噂されています。
今年で55年目を迎えるカローラは、ロングセラーカーであり、ベストセラーカーとして世界で知られる人気車種です。その歴代モデルの中には、旧車やネオクラシックカーとして人気のモデルがあります。
中古車としては本来買取対象とならない低年式車や、多走行車、事故修復歴ありの車であっても高く買取されている人気のモデルもあるのです。
こちらでは、カローラ(トヨタ)の歴史や、歴代カローラのなかで人気の高額査定モデルについて詳しくご紹介します。
目次
カローラ世界累計販売台数5000万台突破の歴史
カローラは初代発売の1966年から2021年で55年目に入り、世界累計販売台数5000万台を突破しました。カローラは現在も150以上の国と地域で販売されています。世界累計販売台数5000万台突破は、初代カローラ発売から約55年で到達したため、約34秒に1台のぺースでカローラが世界で販売されているという計算になります。
初代カローラ発売のきっかけ
初代カローラは1966年に発売を開始しました。
カローラの車名の由来は、英語で【corolla:花の冠(花の中の最も美しい部分、花びらの集合体)】という意味からで、人目を惹く美しいスタイルのハイコンパクトカーをイメージして名づけられたそうです。
もともとはトヨタ初の大衆車で1961年に発売されていたパブリカをフルモデルチェンジし、2代目モデルとして進化した車が発売される予定でした。しかし、開発されていた当時の技術的な課題があったことや、パブリカユーザーの初代モデルの販売継続を願う声を受けて2代目の発売は断念し、新たに開発設計された新型車が初代カローラです。初代カローラの開発を手掛けた長谷川氏によって掲げられたテーマは、【80点主義+α(アルファ)】です。80点と聞くと100点ではないのかと思われるかもしれませんが、トータルバランスに優れた80点に、さらにプラスアルファすることで90点以上の突出した性能があるというところを目指しているという意味で、掲げられた開発テーマとなっています。
初代カローラはパブリカに比べて実用度の要素が少なく、どちらかというとスポーティなデザインとスタイルを持った車でした。すでに販売されていたライバル車の日産サニーが、1,000ccの排気量だったことを受けて、急遽1,100ccの排気量を持つエンジンが開発されカローラに搭載されました。高速道路の開通も同時期にあり、高速時代の到来にあったスポーティな大衆車として登場したカローラは話題となりました。
スポーティな走りが出来る車ではあるものの静粛性や安全性があり、経済性も高くコストパフォーマンスも良いカローラは、ライバル車である日産のダットサンサニーとともに日本のモータリゼーションを牽引する車となりました。
カローラはギネス記録を持ったクルマ
カローラはギネス記録をもっています。1997年にギネスに登録されたカローラの記録は【世界累計生産台数1位】です、それまで1位に君臨していたフォルクスワーゲンビートルの生産台数を抜いた結果1位となりました。初代カローラの生産は1966年当初は国内生産のみでしたが、1968年からはオーストラリアとマレーシアでの海外生産もスタートしました。また1966年の発売年からオセアニアへ、2年後にはアメリカへの輸出も開始しており、世界で生産と販売がされたことで生産台数を伸ばし、ギネス記録となりました。
また、2021年現在は海外での生産台数が国内生産台数を上回っています。カローラがこのように海外での人気が高くなり、グローバルモデルと呼ばれるようになった理由は何があるのでしょうか。
実は、海外ユーザーからのカローラに対する印象や評価は、日本国内のカローラに対する評価と少し異なります。日本国内仕様車のカローラは、海外仕様車のボディサイズと比べると一回り小さいサイズの特別仕様になっています。これは日本の国土や道路環境に合わせたもので、最小回転半径も抑えられており狭路や駐車スペースが小さい日本国内のユーザーに寄り添ったデザインと言えます。それに対し海外仕様車のカローラは、ボディサイズ(全長135mm、全幅35mm、ホイールベースが60mm)がひと回り大きくなり、見た目も異なりますが、特に乗車空間が広くなることからタクシーや送迎車としても人気の車となっているのです。海外の駅に降り立つと、駅のロータリーに沢山のカローラはタクシーとして並んでいたという声もあります。
また、カローラの海外での評価は【安全性能が高い】【経済性が良い】【故障が少ない】という声が多く挙げられています。発売価格から低コストで、故障も少なく長く乗れるということで、家族で乗り継いでいるという方も多くなっているようです。トヨタによるカローラ50周年サイトには「父が乗っていたカローラに思い入れがあり、運転免許を取得して初めての車にカローラを選びました」という海外ユーザーからの声もありました。
旧車カローラで人気の歴代モデルをご紹介
カローラ発売開始から55年目に入ります。その中で11回のフルモデルチェンジを行い現在は12代目モデルとなっています。歴代モデルの発売時には、いくつかの派生車種も登場し、カローラシリーズはセダンだけでなくクーペやハッチバック、コンパクトミニバン、ライトバンなども登場しました。なかでも年式経過20年以上の旧車やネオクラシックといわれるカローラで、人気の高いモデルを紹介します。
こちらで紹介する人気の低年式カローラシリーズは、中古車買取相場でも良い査定額が出やすいため見積を取る際は慎重に複数社へ相見積をとることをおすすめします。
AE86のカローラは別格の人気モデル
ハチロクという別名で呼ばれているカローラをご存知でしょうか。
ハチロクとは、1983年から1987年までの期間販売されていたカローラとスプリンターのスポーツクーペモデル【カローラレビンとスプリンタートレノ】につけられた通称名です。トヨタオートとトヨタカローラで販売チャネルが分かれたため、同型式のカローラレビンとスプリンタートレノが車台を共用する姉妹車として各店より発売されていました。その姉妹車の共通車両型式番号のAE86から付けられた通称名(ニックネーム)が、ハチロクです。ハチロクの発売開始から38年が経過し、現存する車体はかなり減ってきているものの、希少な人気車のため今も流通があれば高額取引される車となっています。大手中古車販売店では、修復歴ありの20万km以上の走行距離のハチロクの車輌本体価格が約300万円前後からとなっています。こちらの年式の場合、車両本体価格にさらにエアコンなどの整備やオプションをつけると考えると400万円から500万円となる予想となり、維持費も考えるとかなり高額な車両になることは間違いありません。
このようにハチロクの人気が不動になった要因は2つあります。
1つ目は、プロレーサーの土屋圭市氏が富士フレッシュマンレースにハチロク(AE86)で参戦を始めたことが大きいと言われています。同氏の富士フレッシュマンレースでの成績は、ハチロクに乗って参戦を始めて開幕からクラス6連勝、こちらのレースは全部で8戦あったものの最終戦は「他のドライバーが出なくなる」という理由から主催者に欠場をお願いされるほどの速さだったようです。この富士フレッシュマンレースで、雨の中ハチロクに乗ってドリフトしながら走る様子を見た解説者によって土屋氏につけられた通称名がドリフトキングです。
2つ目は、1995年から週刊ヤングマガジンで連載された漫画【頭文字D(イニシャルディー)】の主人公である藤原拓海が、公道バトルで乗っていたスプリンタートレノ(AE86)が漫画が人気になった影響を受けて、中古車価格が一気に高騰する現象が起こりました。それまでは姉妹車のカローラレビン(AE86)が中心的な人気だったものの、スプリンタートレノが漫画の影響を受けて人気が逆転するという現象を受け、現在の中古車市場でもスプリンタートレノはもともとの販売台数が少なかったこともあり、かなり人気のモデルとなっています。
メモ
カローラレビン/スプリンタートレノAE86のスペック(発売日1983年-1987年)
全長/全幅/全高:4200mm/1625mm/1335mmm
排気量/エンジン/馬力:1587㏄/4A-GEU(水冷直列4気筒DOHC)/130PS
同年式のエンジンが異なる廉価モデルAE85(ハチゴー)と、AE86の外観はほとんど同じ仕様だったこともあり、見た目で判断することは難しいとされています。特にハチロクが人気となり価格が高騰していることからmエンジンを載せ替えてハチゴーをベースにカスタムをするというファンもいるようです。
現在の中古車買取市場においても、走行可能な状態のカローラレビン、スプリンタートレノ(AE86)は高額査定を見込めるモデルです。また、事故車や不動車、放置車であっても部品価値があり買取対象となります。不要になってしまった、動かないため引き取り手が見つからないという方もカーネクストでは無料での引取と手続き、買取査定を行っていますのでお気軽にお問い合わせください。
レビントレノと同じエンジンを搭載するカローラ1.6GT
カローラ8代目モデルは、4A-GE型エンジンを搭載しているスポーツセダンとなっていました。
ただし、その外観は落ち着いた4ドアセダンであったため、発売されていた当時はファミリーカーとしても人気がありました。ファミリーカーでサンデードライバーからも人気のあった1.6GTは、スポーツセダンとして使用されることなく丁寧に乗られていた車体も多く、現在の中古車市場にはまだ現役で走行できる低走行で良質な車体がいくつか残っています。当時、スポーツセダンのレビンやトレノに憧れていたという方にとって、実はねらい目となるのが、この8代目カローラとなっています。エアロカスタムや、マフラー、車高調などのこだわりを持ったカスタムベースとして人気のある車体のため、走行可能な車体であれば中古車市場としては23年が経過した低年式車となりますが、買取が付く車となっています。
メモ
8代目カローラ1.6GTモデルのスペック(発売日1998年4月1日-1999年)
全長/全幅/全高:4315mm/1690mm/1385mmm
排気量/エンジン/馬力:1587㏄/4A-GE(水冷直列4気筒DOHC)/165馬力
またこちらの8代目カローラ1.6GTは、外装状態に損傷があったとしても買取がつく車体です。この1.6GT搭載のエンジンは、レビンやトレノと同じエンジンであることから、部品どり車としての価値も高い車として知られているからです。ドリフトや、ドッグレースに人気のあるハチロクは故障や事故にあう確率が通常よりも高く、その修理に必要な部品は年々減少傾向にあります。そのため、この1.6GTはドナーモデルとしても人気があります。
まとめ
発売開始から55年目に入り、世界累計生産台数5000万台を突破した世界で人気のカローラについて詳しく解説しました。日本国内での国内仕様車も、廉価グレードは社用車としての人気もあり需要のある車です。こちらでは旧車モデルで人気のカローラについてご紹介していますが、どの年代のカローラであっても多方面での需要がある車のため買取対象車となっています。特に海外での人気が高いことから、国内中古車市場での相場で想定をしているお客様にとっては、驚きの査定価格がつくこともあります。カローラの売却をお考えの際は一度お問い合わせください。