廃車は手続きが完了すればそれで終わりにするのではなく、本当に廃車できているか確認しておかなければなりません。手続きができているつもりでも、どこかに不備があって完了していないこともあります。業者に依頼した場合は、いつ手続きが完了するのかも分かりませんし、完了の確認も廃車手続きの一環だと思っておきましょう。
目次
自分の車が廃車になっているか確認する方法
廃車後は、本当に手続きが完了したのか確認が必要ですが、確かめる方法は実は複数あります。どの方法であっても廃車の完了を確認さえできればOKですので、自分にあった方法を利用しましょう。
自動車リサイクルのサイトで確認する
自動車リサイクルシステムでは、リサイクル券の預託状況だけではなく、廃車の状態も確認できます。使用済み自動車処理状況検索から照会画面を開き、車台番号や移動報告番号などを入力すれば、現在の状態が表示されますので、それで確認しましょう。
陸運局に登録事項等証明書を請求する
単に廃車の完了を確認するだけでなく、廃車した証明が欲しい場合は、陸運局で証明書を発行してもらいましょう。最寄りの陸運局の窓口で請求の手続きをすれば、廃車の証明書を交付してもらえます。交付に必要な料金は350円程度で、一時抹消登録の場合は登録識別情報等通知書、永久抹消登録の場合は登録事項等証明書という名称で発行されます。
軽自動車の場合は解体証明書を貰う
陸運局で廃車証明書を交付してもらえるのは、普通自動車の場合です。軽自動車の場合は、業者から解体証明書をもらいましょう。ただし、業者では手続き後に解体証明書を保管している可能性は低いので注意が必要です。証明書が必要な場合は、手続き時にあらかじめ伝えておきましょう。
廃車の確認が取れない時に起こり得るトラブル
廃車の確認が重要なのは、廃車手続きが完了していないことで、さまざまなトラブルに発展する危険性があるからです。廃車したつもりで手続きが完了しないままに放置していると、面倒なことになるので注意しましょう。場合によっては損をする可能性もありますので、廃車の完了確認の重要性を知っておくことが大切です。
還付金が戻ってこない
廃車時には自動車税や重量税の還付が受けられますが、きちんと手続きが完了していなければ、これらは返金されません。廃車の時期によっては還付金の金額が大きい場合もありますので、還付を受けないことで損をしてしまいます。 また、後で気が付いて改めて廃車手続きをした場合も、最初に手続きをした時よりも日数が経っているので還付される金額も減ってしまいます。きちんと手続きをしていれば、約2カ月後には税金還付の通知書が届きますので、しばらく待って通知書がこないようなら、手続きの未完了を疑いましょう。
翌年も自動車税が請求される
廃車手続きは車を処分することが目的ではなく、車の名義を消去することが目的です。廃車の手続きが済んでおらず、名義がそのまま残っている場合は、車を手放したとしても翌年自動車税が課税されてしまいます。また業者に買い取ってもらった場合でも、名義変更がされていなければ、同じく課税の対象となるので注意しましょう。 自動車税の課税対象は車を持っている人ではなく、車の名義を持っている人ですので、税金を余分に支払わないためにも、廃車確認はきちんとおこなわなければなりません。
犯罪に巻き込まれる可能性がある
廃車確認を怠り、名義がそのままになっていると、場合によっては犯罪に巻き込まれることもあります。業者が廃車にしたと偽って中古車として販売した場合、その車が犯罪などを起こせば、警察から事情聴取を受ける可能性があります。 場合によっては業者だけではなく、名義者本人も責任を問われる可能性があるので注意が必要です。車の責任は名義者にありますし、業者に廃車を依頼しても確実ではないので、廃車の証明は必ずもらっておきましょう
廃車の確認が取れない場合の対処法
廃車手続き後は、完了の確認まできちんとおこなうことが大切ですが、場合によっては確認が取れないケースもあります。確認が取れない場合は、何らかのトラブルに巻き込まれる可能性が高いので、速やかに対処しなければなりません。完了の確認を取る方法はさまざまありますので、うまく確認ができない場合の対処法も知っておきましょう。
業者に直接確認する
廃車の確認が取れない場合は、業者に直接連絡して確認しましょう。廃車の手続きには永久抹消登録と一時抹消登録の2種類があるため、どちらの手続きを行っているのか、お互いの認識に相違がないように確認することが大切です。 一時抹消登録の場合は、そのまま再販されている可能性が高いですし、必ず廃車の証明書をもらわなければなりません。永久抹消登録の場合は、解体証明書があるはずですので、それを確認し、本当に廃車できたのかを証明してもらいましょう。
警察に相談する
業者に連絡がつかない場合は、警察に盗難届を提出し、自分で廃車の手続きをおこないます。廃車時にはナンバープレートなどが必要ですが、これは盗難届を出して、陸運局の窓口で理由書を提出すれば代用が可能ですし、現物がなかったとしても廃車は可能です。また、自分で手続きをおこなった場合でも、本当にそれで手続きが完了したのかを確認しておきましょう。
廃車の確認は忘れずに行おう
廃車時には手続き完了の確認が必須であり、これができていないとさまざまな問題が発生します。トラブルに巻き込まれることも少なくありませんので、確認までが一連の流れと考えておくことが大切です。廃車の手続きはややこしいことも多いため、きちんと確認を取り、本当に廃車できたという証明を手に入れておきましょう。