車を購入する際、どうせなら最新モデルで状態もよい新車を購入したいと考える人は多いでしょう。最新モデルは性能が高いものも多く、長く乗れるためコスパもよいです。しかし、コスパはよいものの購入価格自体は高く、気軽に購入を決めることはできません。 新車購入では値段がネックになることが多いですが、値引きしてもらう方法もあります。上手に交渉して値引きすれば、購入時のコストを下げ、よりお得に車が手に入ります。値引き交渉のポイントを知って、新車をお得にゲットしましょう。
値引きの前に新車の相場をチェックする
新車は交渉次第で値引きも可能ですが、そのためには購入価格の相場を把握しておかなければなりません。値段交渉では相場価格がひとつの指標になり、これより安いかどうかで損得が決定します。相場以下で購入できれば、お得ですので、相場を知って基準を把握しておきましょう。
値引きされた実例などネットや雑誌で調べる
新車は定価での購入だけではなく、交渉次第で値引きは可能です。値引きの実例は、ネットや雑誌などで紹介されていますので、それらをチェックしておきましょう。車種やグレードによって、どの程度値引きが可能かは異なりますが、欲しい車と類似する例を見つければ、値引き交渉の目安になります。
値引き額の紹介
値引額は車種やグレードによって異なりますので、それぞれの相場を把握しておくことが大切です。値引き額の実例をご紹介しますので、購入時に役立てましょう。
軽トラの新車値引き価格
軽トラの中でも、ハイゼットトラックの値引き相場は10~15万円程度です。ハイゼットトラックは人気が高く、値崩れしづらいモデルですので、値引きはそれほど期待できません。本体価格とオプション値引きの両方で、10万円程度が限界と考えましょう。
軽自動車の値引価格
軽自動車ではジムニーが人気であり、値引き額は車体価格とオプション込みで、5~8万程度です。ジムニーは競合車種が少なく値崩れがしづらいため、値引き額はそれほど大きくはありません。5万円を超えればかなりよいほうで、7万円の値引きができるケースは、ほとんどまれです。
セダンの新車値引き価格
セダンの値引き額は幅広く、相場は10~40万円程度です。中には60万円ほど値引きされるケースもありますが、基本的には20~30万円あたりの値引きが多いです。セダンは高級車であり、元の販売価格が高いために、値引きの額も大きくなりやすいでしょう。
レクサスや海外メーカーのプレミアムブランドは値引きが基本的にない
レクサスや海外メーカーのプレミアムブランドは、ブランド価値の下落を避けるために、値引きはほとんどおこなわれません。高級感や品質の高さを売りにしていますので、値引きをすれば自社ブランドの価値を下げてしまうと考えられています。中古車であれば大幅に値下げされているケースもありますが、新車での値引きは難しいでしょう。
新車で50万の値引き額はきつめ
新車の値引きは10~30万円程度が相場であることが多く、50万円以上を望むのは難しいでしょう。もとの価格が高ければ、値引き額も大きくなりやすいですが、それでも30万円が妥当な基準です。大幅な値引きを期待していると、購入のチャンスを逃す可能性もあるので注意しなければなりません。
バイクの新車は値引きされにくい
車と同様にバイクの新車も値引きは可能ですが、値引き額は少額です。バイクの新車は値引きされにくいため、期待しすぎないようにしましょう。また、値引きは難しいですが、オプションを追加で付けてくれる可能性はあるため、こちらに期待するのが賢い選択です。
予算の目途を立てる
新車の値引きの相場を把握すれば、それらをもとに予算を立て、どの車種やグレードが該当するか考えましょう。また、使用用途に合わせて、ボディタイプを選ぶことも大切です。予算や購入するモデルをある程度決めておかないと、選択肢を絞り込みづらく、悩んでしまうので注意が必要です。
値引きの限界を引き出す交渉術
新車を購入する際に値引きをしてもらおうと思えば、いかに上手に交渉できるかが重要です。車種ごとに値引き額の相場はありますが、それでもある程度の幅はあり、交渉次第でどれだけ値引きしてもらえるかは異なります。 また、上手に交渉すれば、相場以上の高額の値引きが受けられる可能性もあります。値引きは黙っていても勝手にしてもらえるわけではなく、自分から申し出てうまく交渉しなければなりません。正面からぶつかっても、値引きしてもらえるとは限りませんので、上手な交渉術を知って、値引きの限界を引き出しましょう。
買う気があることを意思表示しつつ信頼関係を作る
値引き交渉をする際に重要なのが、購入の意思を見せること、ディーラーと信頼関係をつくることの2点です。値引きをするには上司へ確認を取る、見積もりをつくり直すなどの手間がかかるため、購入の意思がなければわざわざ時間を割こうとは思いません。 また、購入の意思が明確にあったとしても、信頼関係がなければすぐに売却して終わりと考えますので、定価での販売になることが多いです。購入の相談をしながら少しずつ信頼関係をつくり、この人に買ってもらいたいと思わせることが、値引きの限界を引き出すカギです。 信頼を勝ち取れないことにはそもそも値引きしてもらうことすらできない可能性もありますので、誠実な対応を心がけ、念入りにコミュニケーションを取りましょう。
値切りは何度もしない
値引きをしてもらうには、いくら下げてほしいか伝えなければなりませんが、値切りはここぞというタイミングまで取っておくことが大切です。なんども値切りをしていると、次もまた値切られるかもしれないと警戒し、それ以上下げてもらえなくなる可能性があります。 また、しつこく値切ろうとすれば、信頼を失ってしまい、値段以外の部分での優遇が受けられなくなることもあるので注意が必要です。新車購入時には、値引きをしてもらうことも大切ですが、その他保証やサポートをおこなってもらうことも大切です。 繰り返し値切りをおこない、信頼関係を壊すことで購入時に不利になることもあるため、基本的には値切りはここぞというときの1回限りと考えましょう。
ディーラーへの言い回しで結果と関係が変わる
値引き交渉では常套句がたくさんありますが、どんな言い回しで伝えるかによって、値引きの結果と相手との関係性が変わるので注意が必要です。常套句は以下のようなものが挙げられます。
- ○○(家族の誰か)はライバル車のほうがよいと言っている。
- ○○円まで下げてくれれば検討します。
- せっかくだからこちらの店舗で購入したい。
- 実は○○(ライバル車)のほうが安くて迷っている。
- 残念ですが今回は見送らせていただきます。
たとえば「○○(家族の誰か)はライバル車のほうがよいと言っている」なら、家族内で意見が分かれ、その人さえ納得させれば買ってくれると思わせることができます。心理的なハードルを課すことで、ディーラーでも値引きがしやすくなり、交渉もスムーズでしょう。 「せっかくだからこちらの店舗で購入したい」は、関係性を悪くせず、穏やかに話し合いたい人におすすめです。お互いの信頼関係と相手の情に訴えかける方法です波風は立ちませんが、大幅な値引きが難しい場合も多いです。同じ値引き交渉でも、言い回しだけで大きく違ってきますので、シーンに合わせて上手に使い分けましょう。
相見積もりをもらう
新車の購入時には見積もりをもらいますが、他社からの見積もりを提示して、交渉する手もあります。同じ車種で同程度のグレードの車の見積もりを提示すれば、それを基準に値引き交渉が可能です。明確な基準があり、かつライバル車の存在もちらつかせることができるので有効な手段ではありますが、好戦的な戦術なので注意しなければなりません。 担当者によっては、「それなら他社でご購入ください」ともなりかねないため、伝えかたを工夫するか、相手を選んで提示することが大切です。見積もりをもらうだけでならお金はかからず、実際に購入金額を考える際の指標にもなりますので、複数のディーラーから購入を検討するのはおすすめです。
在庫車は値引きが拡大しやすい
新車の中でも人気、不人気はあり、在庫が多く残っている不人気車なら、大幅な値引きも期待できます。不人気車といっても、必ずしも性能が悪いとは限らず、人気モデルと同等に高性能なものも数多く存在します。使い勝手の悪さで不人気になる場合もありますが、一般受けしないデザイン性やメーカーの販売戦略の失敗で人気が出ないことも多いです。 不人気の理由が性能に関係しないなら、購入してもデメリットにはなりません。たとえ人気がなくても、自分で気に入ったものであれば問題はなく、不人気車だからこその購入メリットもあります。不人気車なら新車でも値引きはしてもらいやすいため、欲しいと思えば迷わず値引き交渉してみましょう。
新車が値引きされやすい時期
値引きは交渉だけではなく、購入時期によっても金額が変動します。新車でも値引きしてもらいやすい時期はありますので、タイミングを見計らえば、よりお得に購入できます。時期を上手に選んで交渉して、さらに大幅な値引きを勝ち取りましょう。
決算期の3月と中間決算期の9月
決算期の3月と中間決算期の9月は、会社は売り上げが欲しい時期です。それぞれ月末までの売り上げが、ひとつの区切りとなっており、株主に少しでも高い実績を提示するために、値引きをしてでも販売を強化するディーラーは多いです。 また、営業マンは販売奨励金やボーナスに繋がる時期でもあり、個人目標の達成に向けて、特に力を入れる時期でもあります。会社と営業マン個人の両方が販売を強化する時期であるため、他の時期以上の特別な値引きも期待できるでしょう。
ボーナス商戦:夏の7月と冬の12月
夏の7月と冬の12月は、ボーナス商戦の時期であり、このタイミングでの購入もおすすめです。ボーナス後では懐が暖かく、財布の紐も緩んでいるため、大きな買い物を検討する人が多いです。ディーラーとしても財布の紐が緩んでいるうちに買ってもらいたいと考えるため、ボーナス時期を狙って一斉に値下げをおこないます。 各社値下げをおこないますので、相見積もりを提示して他社の存在をちらつかせれば、さらに値下げはしてもらいやすいでしょう。ただし、底値まで値下げしている場合は、印象を悪くするだけで終わるので注意が必要です。まだ下がる見込みがある場合のみ、さらなる交渉を持ちかけましょう。
新車が売れやすい時期がねらい目
車は売れやすい時期が決まっており、新年度の生活に向けた2~3月が特に需要が高まりやすいです。需要が高くなることで新車の販売を強化するディーラーは多く、特に3月は決算期も重なっているため、大幅な値引きを期待できます。 また、1月は年度末よりはやや早いですが、お正月特価のセールが開催されることも多いので情報はこまめにチェックしておきましょう。新車が値引きしてもらいやすいのは、需要が高まる時期に限られます。閑散期は値引きが期待しづらいため、新年度以降しばらくは、値引きは難しいでしょう。
モデルチェンジ発表後
車は数年に1度モデルチェンジがおこなわれ、型落ちとなればそれだけで値引きされます。新車でもモデルチェンジ後の値引き率は大きく、型落ちになれば人気は一気に下がります。そのため、在庫車を抱えていることも多いので、型落ちで在庫車を狙えば、さらにお得に購入できるでしょう。 型落ちしたからといって、性能には全く問題はありませんので、新モデル発表の情報をゲットすれば、それが販売されるのを待ってからの購入がおすすめです。
売り手の気持ちに立ち、限界まで値引きしてもらいましょう
新車は値引きが難しいですが、全く無理なわけではありません。購入の時期や交渉次第では大幅な値下げも可能ですので、少しでもお得に購入するには、工夫が大切です。交渉は過度におこなうと値引きのチャンスをつぶしてしまうので、駆け引きにも注意しなければなりません。 ディーラーと信頼関係をつくり、誠実な気持ちで交渉すれば、値引きはしてもらいやすいです。大切なのは相手の気持ちに立って考えることですので、どれくらい値引きできそうか想像しながら交渉し、限界額を引き出してお得に新車を購入しましょう。