事故車となると買取における査定額は下がってしまうことが多く、ディーラーでの下取りの場合でも査定額が減額されることがほとんどです。そのため、事故車は下取りに出しても値がつかないのではないかと考える人も多いですが、必ずしもそうとは限りません。事故車であっても下取りに出せる場合はありますので、どんな状態なら出せるのか、またどのくらいの価格になるのか知っておきましょう。
目次
事故車の下取り価格への影響は
下取りの場合は車種や年式などはもちろん、車の状態によっても査定額は変動します。車の状態がよければ下取り査定でも評価が高いですが、事故車となれば当然評価は下がりますが、故障の程度などによって査定への影響額は違ってきます。そこで、事故車であることが下取り査定にどれくらいの影響を及ぼすのか、その相場をみていきましょう。
修復履歴有りの車は相場の半額以下に
事故によって修復歴が付いた車の場合、下取り査定額は一般相場よりも安くなります。これは修理箇所や故障の程度によっても違いますが、基本的には相場の半額以下になると考えておきましょう。また、減額対象はあくまで修復歴に対してのものであり、ここからさらに車種や年式、車の装備などによって減額されることもあります。修復歴ありというだけで、少なくとも相場からは大幅に減額されることは覚えておかなければなりません。
不動車の場合は逆に費用を請求されることも
事故車でも不動車(動かなくなった車)を下取りに出した場合は、逆に費用を請求されることもあるので注意しましょう。不動車の下取りには、引き取り費用、廃車費用、購入値引からの差し引きなど、さまざまな費用がかかります。もちろんこの場合は、ほとんどのケースで下取り額がゼロになるので、買い替えの車の購入代金に加えて、下取り処分してもらうための代金も支払うことになります。
事故車と修復歴車の違い
事故車は下取りに出せば、相場からかなり減額されますが、ここで注意したいのが事故車なのか修復歴車なのかということです。事故車と修復歴車は一緒にされがちですが、これらはそれぞれ別物です。下取り査定で大幅に減額されるのは、厳密にいえば事故車ではなく修復歴車ですので、それぞれの違いを把握して、愛車がどちらに該当するのか確認しておきましょう。
事故車とは事故歴がある車
事故車とは、簡単にいえば事故を起こしたことのある車のことを指します。事故の種類や事故による損傷の程度は問わず、ただ事故を起こしたという事実さえあれば事故車となります。そのため、事故によって大破した車も事故車ですし、他の車に軽くぶつけた、ぶつけられた車も事故車と定義されます。また、自然災害によって故障した車も事故車に該当し、これも故障の程度は問われません。
修復歴車とは車の根幹部分を修理した車
修復歴車とは、修復歴を持っている車のことを指します。修復歴は単に車を修理すればつくわけではなく、走行面に影響を及ぼす重要な部位の修復や交換を行った場合につきます。フレームのゆがみなど、車の骨格部分に関わる修理をおこなっていれば修復歴車であり、この場合は下取り査定額の減額対象です。修復歴は、骨格部分の修理の有無ですので、事故の有無は関係ありません。事故によって故障しても骨格部分の修理がなければ修復歴車ではありませんし、単純な故障でも骨格部分を修理すれば事故歴はなくても修復歴車となります。
事故車を下取りに出すメリットはあるのか
事故車の場合は、特に修復歴があれば下取り相場からかなり減額されますし、場合によっては値が付かずに費用を請求されることもあります。下取りの場合は買取に比べれば査定額は低くなりやすく、事故車であれば買取に出した方が高値で引き取ってくれる可能性は高いです。しかし、下取りもデメリットばかりではありません。事故車であっても下取りに出すメリットはありますので、それらも知っておきましょう。
手間がかからない
事故車を下取りに出した場合は、高値で引き取ってもらえる可能性は低いですが、その分、車の処分に手間がかからないことがメリットです。下取りに出せば、処分はディーラーがおこないますし、自分で廃車手続きをする手間が省けます。特にローンで購入されている場合は、車の名義がディーラーやローン会社で設定されている事がほとんどですので、必要書類もディーラー側で準備してくれるのです。
買取の場合はディーラー→自分→買取店と所有者の印鑑証明や譲渡証明などの書類の中継を行う必要があるので、手間が必要になります。
また、廃車を業者に依頼するといっても業者によっては費用がかかりますので、下取りの金額は低くてもそういった廃車の代行費用などを考えれば、下取りに出してもお得になるケースはあります。
新車へ乗り換えの際に値引きの可能性も
事故車で状態が悪い場合、下取り価格はゼロになることもありますが、下取りの金額はなくても、新車へ乗り換えの際の値引き交渉に応じてもらえる可能性はあります。これはあくまでも「事故車の下取り」に対しての値引きではなく、「事故車だけれども買い替えを行なってもらえる」事に対する値引きの承諾であります。もちろんすべての場合で値引き交渉が可能なわけではなく、ディーラーや販売店に相談が必要ですが、少しでもお得に買い替えができるチャンスがあるのはメリットになりうるでしょう。
事故車の下取りの際の注意点
事故車を下取りに出す際にはいくつかの注意点があります。それが守れていないと、査定額が低くなり、値引きをしてもらえない可能性もあるので注意が必要です。事故車であっても工夫次第でお得に下取りはしてもらえますので、注意点を守って上手に下取りをしてもらいましょう。
自分でキズやヘコミの修理はしない
車の状態が綺麗であれば下取りの査定額も上がりますが、だからといって自分でキズやヘコミの修理はしないようにしましょう。自分で直すとかえって修復箇所が目立ちますし、それどころか下手に手を付けた為にその後の修理の際に余計な工程が増えてしまうので、下取り査定額が下がる可能性が高いのです。もちろん、事前にプロに修理を依頼すればきれいに直せますが、その修理費用以上の下取り額がUPする事はありませんので、やる価値はありません。もし、自力で安価に完璧に修復できるなら問題ありませんが、自信がないなら修理はせず、そのまま下取りに出しましょう。
事故歴は正直に申告する
事故歴があると下取り査定額は下がりますが、これは正直に申告しなければなりません。仮に黙っていたとしても、相手はプロなので必ずばれますし、自分から申告しないことで心象を悪くしてしまいます。心象の悪さは査定額に影響する可能性もありますし、必要以上に減額されないためにも、事故歴は包み隠さず正直に話しましょう。
下取り査定は複数社から受けてみよう
下取り査定は同じ車でもディーラーによって見積り額は違いますので、複数社から受けることが大切です。1つのディーラーのみの査定では損をする可能性もありますし、複数の選択肢の中からもっとも高い金額を提示したディーラーに下取りを依頼しましょう。複数の査定を受ければ適正価格も分かりますし、事故車でも損なく下取りに出せます。
事故車でも諦めずに下取り査定してみよう
事故車だと下取り査定では減額対象になることが多いですが、必ずしも損をするとは限りません。下取りに出せば引き取ってもらった後の処分は楽ですし、場合によっては新車の購入代金を割り引いてもらえる可能性もあります。ただ、それでも廃車買取業者に出す場合よりも、利益が大きくなる事は基本的にありませんので、あくまでも手放しの手間を省略したい時にだけディーラーへの下取りを行うようにしましょう。そして、高値での買取を重視されたい場合は、少し手間はかかりますが廃車買取業者に依頼されるようにしましょう。当社カーネクストであれば、査定フォームから最終的な買取金額の提示ができますので、ぜひご利用ください。