目次
オルタネーターとは何か
オルタネーターは、車に搭載されている小型の発電機です。これが作動することによって電力を供給し、バッテリーを充電していますので、故障すると車が動かなくなります。オルタネーターは故障してしまってから対応したのでは遅いので、故障する前兆を見抜くことが大切です。 故障の前兆としてはどのような症状が現れるのかを知り、また万が一故障してしまった場合はどのように対処すればよいのかを知っておきましょう。
古い車にはダイナモという発電機が搭載されている可能性もある
比較的新しい車ならオルタネーターが搭載されていますが、古い車だとダイナモが使用されている可能性があります。ダイナモも発電機の一種ではありますが、オルタネーターとは構造が異なり、安定性も低いです。
古い車しか使用されていないため買ったばかりの車なら問題ありませんが、オールドカーは発電機の故障の可能性が高いことは理解しておきましょう。
オルタネーター故障の前兆症状
オルタネーターの故障が疑われる前兆症状にはさまざまなものがあり、ひとつではありません。どれかひとつでも当てはまれば、故障が疑われますので注意が必要です。前兆症状を正しく理解して、故障する前に修理に出せるようにしましょう。
警告灯が点灯する
オルタネーターが上手く作動していないと、警告灯が点灯します。特に走行中のバッテリーランプ点灯には注意が必要です。エンジンがかかり、車が動けばオルタネーターも動いて充電がされますが、走行中にバッテリーランプが点灯する場合は、正しく作動していない証拠です。
エンジンがかからなくなる
エンジンがかからなくなる、あるいは回転が不安定になる場合も、オルタネーターの故障の前兆です。走行中に急にエンジンが切れたり、バッテリー交換をしてもかかりにくいかからない場合は、オルタネーターの故障を疑いましょう。
オルタネーターからの異音
オルタネーターから異音がする場合は、ベアリングの劣化やベルトのゆるみ、プーリーの摩耗などが考えられます。カラカラとした音がしたり、高い機械音がしている場合には、故障の可能性が高いので注意しましょう。
電気製品に異常がでる
オルタネーターは車に電気を供給しているパーツですので、ここに不具合が起きると、電気製品に異常が出ます。しかし、エアコン・オーディオの調子が悪くなるなどは、それらの寿命の場合が多いので注意しましょう。 オルタネーターによって影響するのは、ヘッドライトや室内灯ですので、それらの調子が悪くなれば、オルタネーターの故障の前兆であると考えられます。
より詳しくオルタネーターを点検するには
オルターネーターの不調を感じたなら、次の方法でより詳しく点検することが大切です。
- オルタネーターの電圧を測定する
- オルタネーターの電流を測定する
- オルタネーターチェッカーで測定する
定期的に点検をしておくことで、素早く不具合を見抜くことができます。
オルタネーターの電圧を測定する
電圧の測定は、次の方法で行います。
- エンジン以外の電気を使用する装置を全てOFFにする
- オルタネーターの金属部分へテスターの黒いコードのクリップを固定
- B端子の内部へテスターの赤いコードの検査棒を差し込む
- エンジンの回転数を2000rpmに保つ
- 数値を確認する
まずはエンジン以外の電気系統を全てオフにしましょう。その後オルタネーターの黒いテスターにクリップを固定し、B端子の内部に検査棒を挿入します。
エンジンの回転数を2000rpmに保ち、14~15Vになっていれば正常値です。電圧が適正値になっていない場合は、整備を依頼しましょう。なお、この方法で測定するには、二人必要です。
オルタネーターの電流を測定する
電圧を測定した後は、電流の測定を行いましょう。
- エンジン以外の電気を使用する装置を全てOFFにする
- クランプメーターの電源を入れてスイッチを直流Aに合わせる
- エンジンを始動してオルタネーターのB端子にクランプする
- エンジン回転数を2000rpm程度に上げ負荷を最大にする
- 数値を確認する
電流の測定も、エンジン以外の電気系統を全て切ってから行います。測定するにはクランプメーターの電源を入れ、スイッチを直流Aに合わせた後に円陣を始動します。
その後オルタネーターのB端子にクランプして、回転数を2000rpm程度に上げて数値を確認しましょう。数値が30A以上なら正常値で、30A未満なら故障の可能性があるため、プロの整備士に見てもらうことがおすすめです。
オルタネーターチェッカーで測定する
市販されているオルタネーターチェッカーを使うと、ボンネットを開けずに簡易的に測定が可能です。詳しい使い方は説明書に記載されているため、それを読んで行いましょう。カー用品店だけではなく、ホームセンターやネットでも購入でき、1,000~2,000円程度と安価でもあります。
ものによってはオルタネーターだけではなく、バッテリーのチェックができるものもあるため、両方を兼ねているものを購入することもおすすめです。
オルタネーターが走行中に故障した時は速やかに安全な場所へ
オルタネーターが走行中に故障した場合は、速やかに安全な場所へ車を移動させましょう。オルタネーターが完全に故障してしまうと、電力が供給できず、走行不能になります。
簡単に言えばバッテリーが切れてしまった状態で動かせなくなりますので、事故などの危険性のない場所に移動させなければなりません。 安全な場所に移動させれば、レッカーを依頼して動かします。
オルタネーター自体が故障していると、バッテリーを充電してもらっても、エンジンはかかりませんし、仮にかかってもすぐにまた走らなくなって危険なためやめましょう。
オルタネーターの修理交換にかかる費用
オルタネーターが故障したなら修理交換を行いますが、部分的な故障か全体的な故障かで費用が異なります。
オルタネーターベルトの部品代 | 1,000円~3,000円 |
ペアリングの部品代 | 1,000円~3,000円 |
新品のオルタネーター | 50,000円~100,000円 |
中古のオルタネーター(リビルト品) | 10,000円~20,000円 |
ベルトやペアリングの部品代だけなら、数千円程度で済むため安価です。ただし、どの金額にもプラス工賃が10,000円程度加算されることは覚えておきましょう。オルタネーターを丸ごと交換する場合は、費用が高いです。中古品をきれいにメンテナンスしたリビルト品なら安いですが、新品は高価なため注意が必要です。
オルタネーターの寿命について
車の部品は全て消耗品であり、オルタネーターも例外ではありません。そのため、使っていればオルタネーターはいつか故障しますが、実際にどれくらいが寿命なのか気になる人は多いでしょう。使い方によって変わる部分はありますが、ある程度の寿命の目安は知っておくことが大切です。
オルタネーターの寿命
オルタネーターの寿命は使用状況やメンテナンスの頻度によって変わります。定期的にメンテナンスをしているなら、走行距離が20~30万キロに達しても交換なしで使えますが、メンテナンスをしていないとこれ以下の走行距離で壊れてしまうこともあります。
また、耐用年数は10年程度とされていますが、実際にはそれ未満で故障することが多いです。大体の目安としては、10年以内に寿命を迎えると考えてもでよいしょう。
車買い替えのサインかも
オルタネーターの耐久性は以前と比べて向上しています。そのため故障するということは、他の箇所の消耗が進んでいる可能性もあります。一昔前ではオルタネーターの寿命は10万キロと言われていましたが、現在ではその倍以上の走行距離でも故障しないこともありますし、車の中でも比較的長持ちする部品です。
オルタネーターの故障は車を長く使っているサインでもありますので、これを機会に買い替えを考えるのもよいでしょう。完全に故障すると交換するのにも費用がかかりますし、それなら買い替えた方がお得な場合も多いです。
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オルタネーターの点検をしてみよう
オルタネーターは車の中でも特に重要な部分であり、これが故障してしまうと車は動かなくなります。故障の前兆はさまざまありますので、それらを確認すればすぐに修理に出すことが大切ですし、自身でも測定器を使うなどで点検することが大切です。 オルタネーターは完全に故障すると非常に厄介ですので、いかに故障の前兆を見抜けるかが大切です。日ごろからメンテナンスを念入りにおこない、オルタネーターについても定期的に点検して、愛車を大事に使いましょう。