車を分類する言葉としては、不動車というものがありますが、これはどんな状態を指すのかはご存知でしょうか。ひとくちに不動車といっても、状態はさまざまです。どんな状態を指して不動車というのか、言葉の意味を正しく理解しておきましょう。
目次
不動車と呼ばれる車の種類
不動車とは、簡単に言えば自走できない状態の車を指します。自走できないといっても、理由はさまざまであり、状態で言えば大きく3つに分けられます。不動車に該当する車の種類を知って、意味を正確に把握しましょう。
エンジンがかからない車
エンジンがかからない車は、自走できないため不動車として扱われます。故障の理由が何であれ、エンジンがかからなければ車を動かすことはできません。車としての機能が損なわれている状態を指して不動車ということは多く、これがもっともイメージされやすい状態でしょう。 車を何年も使っておらず、整備もしていないとエンジンがかからなくなり、そのまま不動車として処分せざるを得ない場合もあるので注意が必要です。
故障しているが未修理の車
故障により動かせない車も、不動車のひとつです。これは修理すれば直せる場合でも、未修理状態で動かせないなら不動車として定義されます。バッテリー切れなど、修理や部品の交換などで動かせる状態の場合も、修理がまだならその時点では不動車です。これも故障箇所には関係なく、現時点で動かせるかどうかに焦点が当てられています。
車検切れになってしまった車
故障などをしておらず、機能に問題がない場合でも、車検切れの車は不動車として扱われます。車検が切れた状態では、公道を走ると法律違反となりますので、走行はできないとみなされます。車検さえ更新すれば問題はありませんが、車検を受けるために移動させる場合でも、レッカーを呼んだり仮ナンバーを取得したりしなければなりません。車検切れだと移動が面倒になるケースが多いので、有効期限には十分注意しましょう。
不動車と事故車の違い
車の状態を表す分類としては、不動車以外に事故車というものもあります。不動車=事故車として考えられることも多いですが、必ずしもそうとは限りません。不動車かつ事故車となることもありますが、不動車であっても事故車でない場合もあります。 事故車にも定義がありますので、どのような状態にあれば事故車として扱われるのか、不動車との違いに注目して確認しましょう。
修復歴の有無
不動車と事故車の違いとしては、修復歴の有無が挙げられます。不動車は単に動かない、動かせない車で、基本的には修復歴はありません。対して事故車の場合は、大きく損傷しているケースが多く、骨格部分を修理していることも多いです。 修復歴は骨格部分の修理の有無によって付きますので、修復歴がある=事故車として考えられます。もちろん、事故車であっても、軽度な事故で修復歴が付かないこともあります。しかし修復歴が付くほどの損傷=事故と考えられているため、修復歴があれば事故車と呼ばれることがほとんどです。
破損している箇所の有無
破損している箇所の有無でも、不動車と事故車では違いがあります。不動車の場合、基本的に破損しているのは車の内部であり、内部機能の故障が原因で動かないものと考えられることが多いです。対して事故車の場合は、車の外装部分を大きく破損している状態を指します。 外側が大きく傷つくということは、内側まで破損する可能性も高いですが、基本的には外側の破損を見て事故車として扱われます。仮に外側が大きく破損し、かつ内部も故障して動かないのであれば、不動車であり事故車でもあると言えるでしょう。
不動車を処分する方法
不動車は修理などで動かせるものもあれば、処分するしかないものもあります。また修理や車検に通せば動かせる場合でも、費用を考えて処分する人も多いです。不動車の処分方法はさまざまあり、それぞれで特徴が違います。方法ごとの違いを把握して、どれがもっともお得に処分できるかを考えましょう。
廃車の引き取りには費用がかかる場合も多いですが、実は無料で引き取ってもらうこともできます。どうすれば廃車に費用をかけずに済むのか、その方法を知って、お得に愛車を処分しましょう。
解体業者に処分してもらう
修理もできず買い手が付かない状態であれば、解体業者に処分してもらうのがおすすめです。解体費用を支払えば、正しい方法でスクラップ処分してもらえますし、そのあとはリサイクルに出されます。車は金属や樹脂など、さまざまな資源が詰まっており、解体業者は綺麗に解体し、無駄なくリサイクルします。 車のリサイクルは、車を持つ者としての義務でもありますので、認可を受けている工場に引き渡し、環境へも配慮しましょう。
車の販売業者に引き取ってもらう
不動車でも状態によっては売却できますので、販売業者に買い取ってもらいましょう。状態が良ければ、新車の購入を前提とした下取りも可能で、新車を少しでもお得に購入できます。また下取りで値段が付かない場合は、中古車販売業者に売るのもおすすめです。下取りより買取のほうが査定では高値が付きやすいため、中古車としての売却も考えておきましょう。
廃車専門の業者に売る
状態の悪い不動車であっても、廃車専門の業者であれば買い取ってくれる可能性も高いです。廃車専門であれば車そのものではなく、パーツとしての価値も見出してくれるため、状態が悪くてもいくらか値を付けてもらえます。 また海外に販売ルートを持っている業者であれば、高値で買い取ってもらえる可能性もあります。修理をしたら動くのであれば、高値で売れる可能性も高いため、処分ではない買取も頭に入れておきましょう。
状況に合わせて不動車を賢く処分しよう
不動車といっても状態はさまざまであり、処分の方法も複数あります。同じ車でも処分方法によって得られるメリットは異なります。車の状態に合わせて適切な手段を選び、よりお得になる方法で不動車を処分しましょう。