夏の厳しい暑さが落ち着き、外でも過ごしやすい気候になってきて、行楽シーズンどのように過ごそうか計画を立てている方も多いのではないでしょうか。最近はグランピングやゆるめキャンプ、車中泊など、ホテルや旅館などの宿泊施設を使用しないレジャーも人気となっています。そのなかで、注目を集めているのがキャンピングカーや市販車のキャンピングカーカスタマイズです。
こちらでは行楽シーズンに向けておすすめの人気キャンピングカーと、キャンピングカーのカスタマイズキットについてご紹介します。
目次
キャンピングカーとは
キャンピングカーは実は和製英語で、日本特有の名称であることはご存知でしょうか。英語圏では【キャンパー(camper)】や【モータライズキャラバン(motorized caravan)】と呼ばれていて、RV車のカテゴリに分けられます。RV車とは、【レクリエーショナルビークル(Recreational Vehicle)】のことでレジャーや趣味性が高い車のことです。
海外では、砂漠で隊商を組み決まった居住地を持たず移動する集団(キャラバン)や、自動車の牽引によって家ごと移動するトレーラーハウスという文化もあります。日本国内ではトレーラーハウスまでの居住設備を整えるまでの文化はそこまで浸透していません。どちらかというと手軽にキャンプや車中泊を楽しむことができる、レジャー向けキャンピングカーが人気となっています。
人気キャンピングカー<普通車ベース部門>
バンやワゴンなどの自家用車・商用車をベースに、キャンピングカーや車中泊用にカスタマイズし販売しているメーカーがあります。車両として移動しやすく、停車時はキャンプも楽しめる
なかでも人気のキャンピングカーとその製造メーカーをご紹介します。
キャンパー・アルトピアーノ
トヨタモビリティ神奈川のモビリティライフサービスの一部として提供販売されているキャンパーシリーズが、【キャンパー・アルトピアーノ】です。
キャンパー・アルトピアーノは、キャンピングカー比較ナビというキャンピングカーの情報サイトでも第1位に選ばれている人気車種です。タウンエースバンをベースに製造されているキャンピングカーで、後席のキャンパー向け専用シートや、テーブル、収納ラックとコーナーテーブルなどが標準装備されています。通常走行時は後席の専用シートはベンチシートとして使用することが出来、停車時にはシートを向かい合わせにテーブルをセットして車内で休憩したり、シートを倒してアレンジするとフルフラットのベッドモードにも変更が出来ます。オプションには基本電源ユニットやシャワー付きシンクなどもあり、さらに充実させたいという方にもおすすめの一台です。タウンエースのDXグレード、2WD・AT仕様車をキャンパー・アルトピアーノ仕様で購入する場合、2,827,000円(税込)からとなっています。バイザシー、フォレスタ、プラテリア、デゼルトといったカラーバリエーションも豊富で人気のシリーズとなります。
ホワイトハウス
ホワイトハウスは、愛知県名古屋市に本社がある中古車販売店です。平成25年からキャンピングカーを中心とした特殊車両の生産工場を同県内に設立していて、現在も世界基準の国産オリジナルキャンピングカーを販売しています。JRVA(日本RV協会)が主催するキャンピングカーショーやキャンピングカーフェアにも数多く出店歴があり、店舗だけでなくイベントでも現車を見れることが強みとなっています。ラインナップは主に、ハイエースをベースとしたハイエースキャンパー、ステップワゴンやヴォクシーなどをベースとしたコンパクトキャンパー、軽バンをベースとしたKキャンパーとなっています。ポップアップルーフを装備したシリーズは人気が高く、ルーフを閉じたときはベース車両に馴染み違和感のないデザインでありながら、展開をすると大きなスペースを確保できる仕様が好評です。シトロエンベルランゴをベースとしたキャンパーソレイユ(ポップアップルーフ仕様車)は、パッケージ価格で4,493,500円からとなっています。
人気キャンピングカー<軽自動車ベース部門>
海外からの並行輸入車や、ハイエースやキャラバンなどの商用車をカスタマイズしたパッケージ仕様車となると、ベース車とオプション設備整備などの費用を含めてどうしても高額になってしまいます。そのなかで、お手軽にキャンパーを楽しみたいというドライバーにとって、入門しやすいキャンピングカーが【軽キャンパー】です。特に人気のベース車種は、軽商用車で人気の箱型バンタイプであるエブリイやN-VANとなっています。
スズキエブリイのミニチュアクルーズ
軽キャンパーの架装ビルダーを販売している岡モータースのエブリイミニチュアクルーズは、標準装備でベッド・テーブル・シンクがついています。装備の充実性が高く、普段使いの自家用車から車中泊用の車として両方を使いたい方にとっても活躍する一台です。ベッドキットの下には収納スペースもあるため、着替えや食料品といった嵩張る荷物を積んだ状態であっても、フルフラットベッドの状態で利用することが可能になっています。4名乗車が可能ではあるものの就寝定員は2名となっているので、キャンプや車中泊の利用時少人数でという方には向いている車となります。エブリイミニチュアクルーズは車両価格211.2万円からとなっています。
ホンダN-VANのコンポ
キャンピングカービルド&販売する人気メーカーのホワイトハウスが、生産販売しているホンダのN-VANを架装した車がN-VANコンポです。N-VANコンポには3タイプのインテリアが用意されています。Style-oneは、車体の後部やルーフの周辺に収納を配置しているシリーズです。こちらのタイプはリアゲート部分を壁と捉えるデザインのため、乗降は主にサイドからのつくりとなっています。Style-twoは、同じくリアゲートは壁として捉えられていますが、さらに多段シェルフ配置し、荷物や食料品、小物類などの収納力が高くなっています。Cabinは、前席の運転シートも回転シートを利用し、車内空間すべてをアレンジすることが出来る仕組みです。プライバシーカーテンを使用すれば広い車内で自宅のようにくつろいでも、人目を気にする必要がありません。N-VANコンポのFUNハイルーフグレードのHOT Package仕様車は、2,234,100円からとなります。
おすすめのキャンピングカーカスタムキット
すでにハコバンやミニバンなど、ある程度の室内スペースをもつ自家用車を保有しているという方は、適合するカスタムキットを購入するだけで手軽にキャンピング仕様車としてレジャー先等で活躍させることも出来るでしょう。
ベッドキットは使い勝手から寝心地の快適さまで
ベッドキットをハコバンやキャブオーバータイプの商用バンなどに活用すると、車中泊車やキャンピングカー仕様車に簡単にカスタムすることが出来ます。装着する上で気を付けたいポイントは、適合しているサイズであるかどうかや、後席シートの取り外しやキットの取付です。ベッドキット自体はフルフラットなパイプベッドを置くような感覚で取付出来るものが多く、装着も簡易的に出来るため取り入れやすくなっています。しかし、後席シートやベッドキット自体が重量があるため、準備する際に力のない人や人数が少ないと時間がかかったり、体に負担がかかることもあります。ベッドキットを販売しているメーカーのなかには、取付設備まで含めての販売をしている業者や、オーダーでキットを制作している会社もあります。設置にかかる工程などを確認して、ご自身で設置してみるか業者に依頼するか決めるようにしましょう。
ルーフテントキットで手軽にカスタマイズ
ルーフテントキットは、車の屋根部分に載せるタイプのカスタムです。車の屋根上にテントを張ってスペースを作ることから、車上泊とも言われます。デザインも様々ですが、ルーフキャリアに取り付けて閉じている時は走行できるものから、停車時に設営するものまで様々です。車外から梯子などを使用して利用するため、車内だけでなく車外にも一定のスペースは必要となります。価格は数十万円のものから、数万円のお手軽なものまで販売されています。停車時に設営するタイプは車格を考えれば適合しやすく、取り入れやすいアイテムの一つです。
まとめ
今回はキャンピングカービルド架装済車で人気のモデルや、人気のカスタムキットについてご紹介しました。紅葉もきれいな行楽シーズンに向けて気になるという方は、一度チェックされてみてはいかがでしょうか。