車検では保安基準が決められており、その基準を満たしていなければ車検は通りません。車検は車の安全性を確保するための大事な検査ですし、厳しくチェックされています。車検に一発で通るには検査基準を知っておくことが大切ですので、基準を理解して、愛車は基準に引っかかっていないかを確認しておきましょう。
目次
パーツごとの審査基準
車にはさまざまなパーツがあり、車検ではそれぞれのパーツをこまかくチェックして基準を満たしているかを確認しています。ひとつでも基準を満たしていないものがあれば、車検は通りませんので注意が必要です。車検を一発で通すためには、細部まで注意を払って整備することが大切です。それぞれのパーツの審査基準を知って、車検に出す前に自分で検査をしておきましょう。
ヘッドライトなどの灯火類
ヘッドライトなどの灯火類は、パーツごとに基準が決まっており、検査も厳しいので注意が必要です。チェックされているのは、ヘッドライト、ウィンカー、フォグランプ、リアフォグ、サイドマーカー、テールランプです。 基本的にはすべてしっかり点灯することが条件ですが、ウィンカーはオレンジ色、フォグランプは白か黄色で左右同じ色など、光の色まで決められています。また、光量は強すぎても弱すぎてもダメで、基準内の適切な強さでなければなりません。
エアロパーツ
エアロパーツは、幅、高さ、長さなどがチェックされています。既定の大きさであれば問題はありませんが、基準の範囲を超えた場合は、構造変更の申請をしなければなりません。申請をし、認証を受けていれば車検時も問題はありません。 申請が認証されていない場合は、車検時に申請し、それがクリアできるかどうかが問題となります。また、エアロパーツについては大きさだけではなく、材質についても規定がありますので注意しなければなりません。
バンパー、マフラー
フォグランプ付きのバンパーの場合は、地面からバンパー下部まで9cmと規定が決められています。マフラーについては規定が細かく、上方のフロアラインを含む鉛直面から10mmを超えて突出しないことは条件です。また排気管の端に丸みがあり、かつ曲率半径が25mm以上であれば、10mmを突き出してもよいことになっています。 マフラーの基準は細かく設定されていますが、純正部品でない場合は、JASMAの認定証明書か「保安基準適合」の記載があれば問題ありませんので、まずはそれを確認してみましょう。
エンジンルーム
エンジンルームでは確認項目が多く、大きく液物とホース類に分けられます。液物は、エンジンオイル、冷却水、ブレーキフルード、ウォッシャー液などです。ホース類は、ラジエーターホース・キャップ、フューエルホース、プラグ、バッテリー、エアクリーナー、ベルト類などです。液物に関しては基準はそれほど厳しくはなく、明らかに汚れている物でなければ問題はありません。 汚損がひどい場合は交換しておきましょう。ホース類はみるべきところがたくさんありますが、基本的には液漏れなどの破損がないかです。ホース類は劣化しやすいパーツですので、こまめにチェックしておかなければなりません。
ハンドル等の操作系周辺
ハンドル等の操作系周辺では、ハンドル、ブレーキ・クラッチペダル、パーキングブレーキなどを確認しておきましょう。ハンドルは、平坦な道で走ったときに、センターからずれないかどうかがポイントです。触っていないのにずれる場合は修理が必要です。 ブレーキやクラッチは、踏んだ時に床との隙間があるか、遊びの部分があるかを確認しておきましょう。パーキングブレーキは引きしろが充分にあるか、きちんとロックできているかがポイントです。
タイヤ、ホイール
タイヤ、ホイールは、フェンダーからのはみ出しがないことが大切です。また、ボディとの干渉がないのも重要で、ボディに接触している場合は基準外となります。ホイールについては、乗用車の場合JWLやVIAというマークが必須です。これは、入っていないと基準から外れるので注意が必要です。 タイヤやホイールの基準はそれほど厳しくはありませんが、安全性を確保する意味でも、あまりにすり減っている場合は車検時に交換しておいた方がよいでしょう。
ボディ
ボディはゆがみやへこみがないかがチェックされています。多少のゆがみ、へこみであれば問題はありませんが、フレームが変形している場合は基準外となるので注意しましょう。単純なへこみや擦り傷などは車検上は問題ありませんが、フレームに影響するものはNGです。 フレームがゆがんでいると、車の骨格部分に損傷があるということですので、安全とはいえず、車検でも引っかかってしまいます。
ガラス、ミラー
ガラスやドアミラーはそれほど厳しい基準はありませんが、しっかりと確認しておかなければなりません。ガラスは検査標章の貼り付けが必要で、これはフロントガラスに必ず貼っておかなければなりません。検車標章がなければ、それだけでアウトですので注意が必要です。 また、フロントガラスの可視光線透過率は70%以上が基準となっていますが、これは素人では見分けるのが難しいです。基本的には充分に視界が確保されていればOKだと考えましょう。ドアミラーは危険な突起物がないことやミラーの角度が基準で決められています。余計な装飾をせず、そもそも購入時から触っていないなら、そのままで大丈夫です。
車検基準を満たしてない場合は?
車検はしっかりと準備をしてから受けますが、場合によっては基準に満たないとして不合格になってしまうこともあります。不合格となれば当然車検証は発行されませんが、チャンスは一回きりではありません。車検を受けるチャンスは何度もありますので、通らなくても諦めずに何度も挑戦しましょう。
再検査を受ける必要がある
車検に通らなければ、再検査が必要です。当日であれば再検査は2回まで無料でおこなえ、それ以上については、手数料を支払えばプラス3回まで受けられます。後日再検査になる場合は、限定自動車検査証を発行してもらいます。 これは車検が通らなかった場合でも、15日以内なら公道を走れるものであり、検査後15日以内に再検査をおこないます。再検査は不適合となった部分のみですので、一からやり直す必要はありません。しかし、15日以上経過した場合は最初からやり直しとなるので注意しましょう。限定自動車検査証は、1,300円で発行できます。
車検基準と合格するために
車検に一発で通るためには、検査基準を知り、それを満たすように整備をおこなうことが大切です。きちんと整備さえしていれば、車検を通すのは難しいことではありません。日頃からこまめにメンテナンスをおこない、検査基準を守って車検を受けましょう。
車検費用が高額になった場合
車検の際に必要になる費用は点検費用と整備費用の2つがあります。点検費用は基本的にぶれる事はありませんが、整備費用に関しては車が古くなってくると一気に費用が膨れてしまう部分でございます。車がそういった期間に入ってしまった場合は、その後も修理やパーツ交換が続く事になりますので、車の買い替えを行ってしまった方がコスパが改善する事になります。
なので、もし車を売る場合は、海外販路持ちのカーネクストをご利用いただき、少しでも高値で売っていただければと思います。