車が動かなくなると扱いに困り、解体処分や売却を検討する人も多いでしょう。しかし、不動車になったからといって、必ずしも処分する必要はありません。方法次第では復活させ、もう一度走れるようになる場合もあります。不動車の復活から活用の方法を知り、愛車の処分を上手に決めましょう。
目次
不動車になるパターン
不動車の復活、及び活用を考えるなら、まずはどのようなパターンで使えなくなるのかを知ることが大切です。不動車になるパターンは大きく2つに分けられ、それぞれで活用の方法ややりやすさも違ってきます。自身の愛車がどちらに該当するかをチェックし、まずは車の状態を正確に把握するところから始めましょう。
故障など車の問題で自走できない
不動車で多いのは、故障によって動かせなくなる場合です。故障の理由は複数あり、事故によって大きく損傷する場合や経年劣化によってトラブルを抱える場合、長期放置でエンジンがかからなくなったなどが挙げられます。どの場合でも車自体に問題を抱えていることは確かであり、状態によっては復活が難しいこともあります。
車検切れによって公道を走れない
不動車=故障車とは限らず、車検切れの車もこれに該当します。車検が切れると公道を走ることができないため、走行性能に問題はなくても不動車に含まれることは覚えておきましょう。車検切れの車の場合、動かせるだけに走らせたい気持ちはあるでしょうが、公道を走ると処罰の対象になるため注意が必要です。 私有地内の走行なら問題はありませんが、少しでも公道に出てしまうと、その時点で違反となり、免許停止や懲役、罰金などの処分が科せられます。
不動車を復活させる方法
不動車は復活させることも可能ですが、パターンによって方法が異なるため注意が必要です。パターン別の復活の方法を知り、愛車をもう一度走らせてみましょう。
修理や部品の交換を依頼する
故障や不具合によって不動車になった場合は、修理や部品交換で対応します。故障の程度によって修理の可否が異なりますが、よほど大きな故障でないなら復活が可能な場合は多いです。不動車の整備や修理、部品交換は専門的な知識や技術を要することが多いため、プロに依頼するのが無難です。 バッテリーが上がっている程度なら、自身で対応することも可能ですが、そもそも原因が分からない場合は下手にいじると危険なため注意しましょう。素人作業で手を加えることで余計に不具合が悪化したり、怪我をしたりする可能性があります。 また、仮に整備ができた場合でも、使用に際してトラブルが発生しないとも限りません。メンテナンスが不十分だと、最悪の場合エンジンがかかっても炎上して、大惨事に繋がる可能性もあるため、無理せずプロにお願いしましょう。
放置車は車検を通す
放置されて車検が切れた車の場合は、まずは車検を通すことから始めなければなりません。単に車検切れなだけなら、継続検査で更新することですぐに使えますが、長期間放置している場合は注意が必要です。放置した車の場合は、久しぶりにエンジンをかけてみると全く動かなかったり、劣化して保安基準に適合していなかったりします。 そもそも車検が切れているなら継続検査は必須であり、車検を再取得しないことには使用できません。放置された車は車検を取得することが先決であり、そのための整備・点検をして本当に再取得が可能か確認しましょう。
不動車の復活に掛かる費用の目安
不動車の復活に掛かる費用は、車の状態によって異なります。単に車検が切れているなら更新手続きだけで済むため、高くても十数万円程度でしょう。しかし、故障によって動かない場合は修理や部品交換が必要であり、箇所の多さや部品内容で費用は大きく変動します。 例えばエンジン部分が故障している場合は、交換だけでも50~100万円程度することも多いです。故障から復活させる場合は、新しく中古車を買ったほうが安くなるケースもあることは理解しておきましょう。事故で故障しているなら、加入状況に応じて保険が適用でき、復活の費用も捻出できます。 しかし、この場合でも保険適用後は等級が下がり、以降の保険料が値上げになるため、長期的な出費と天秤にかけて、保険を使うか決めなければなりません。
不動車は売却することもできる
不動車の復活費用が高くつきそうなら、売却も視野に入れてみましょう。不動車でもメンテナンスで動くなら海外で売却することは可能で、場合によっては高値で取引されることもあります。また、動かなくても使えるパーツは残っていることが多く、分解してパーツ単位で買取をしてもらうことも可能です。 さらに完全に故障していても、鉄の価値は残っているため、全くの無価値にはなりません。不動車にも何らかの価値は残っているため、費用をかけて処分するよりも、まずは売却できないか確認することが大切です。
不動車を売却する時のポイント
不動車の処分方法を売却に決めたなら、少しでも高値で買い取ってもらうことを考えましょう。売却方法を工夫するだけで、不動車でも高価買取を目指すことは可能です。売却時のポイントを知って、上手に不動車を売りましょう。
売却を出す前に修理はしない
不動車に限らず、売却では状態の良いものほど高く、悪いものほど安く買い取られます。しかし、だからといって買取に出す前に修理に出すのは禁物で、修理の費用分損をすることがほとんどのため注意しなければなりません。 不動車を修理することで、買取価格はアップしますが、金額の上昇はわずかなものであり、修理費用の相殺すらできないことがほとんどです。手を加えない状態では査定額はやや下がりますが、費用をかけていない分実質の利益は大きく、よりお得に売却できます。
良い買取業者を見極める
車の買取を行う業者は多いですが、それぞれで特徴が違い、信頼できるかどうかも異なります。不動車を上手に売却するには「不動車活用のノウハウを持っていること」「信頼できる業者であること」の2点が重要です。 海外への販路を持っている、パーツ買取を行っている、自社でリサイクル工場を持っているなどは、ノウハウありと判断できます。また、信頼の有無は口コミの情報や不動車買取の実績、工場を持っている場合は自治体からの認可の有無で確認しましょう。同じ車でも業者によって買取金額は違うため、売却先は慎重に選定しなければなりません。
不動車の活用方法を考えよう
不動車だからといって活用を諦める必要はなく、方法次第で利用することは十分に可能です。不動車の活用方法は大きく「復活」「売却」の2つに分けられ、どちらかを選ぶことが大切です。車の状況に合わせて方法を決め、不動車を上手に活用しましょう。