車を売るきっかけは『乗換え』や『車が不要になった』ためという方が多いでしょう。せっかく車を売るのであれば、できるだけ高く売りたいと考えますよね。実は、車を高く売るには『車を売るタイミング』が重要になってきます。こちらでは車を高く売るために重要な『車の売りどきはいつか』について解説します。
同じ車種・年式・走行距離の車でも、車を売る時期によって買取価格に差がでることもありますので、売却前の参考にぜひご覧ください。
目次
車の売りどきはいつ?
まずは一年を通して、車の売り時と言われるのは何月頃なのか、こちらで解説します。中古車販売業者は、中古車がよく売れて在庫が少なくなる時期に向けて仕入れを強化するため、中古車需要が高まる前に車の買取価格を上げて、積極的に買い取る傾向にあります。中古車買取業者の同業他社も同じ時期に買取を強化するため、相見積をとって他社と比べるとより効果的に、交渉次第で車を高く売ることができます。
新生活が始まる前の1月~2月が車の売りどき
中古車市場が最も活発になる時期が3月といわれています。そのため需要が高くなる3月にむけての1月~2月は、仕入れに力を入れる中古車買取業者が多くなります。3月に中古車市場が活発になる理由はいくつかあり、まず4月からの新生活に向けて車を購入する人が多く、納車までが新車に比べて早くなる中古車の需要がより高くなる傾向です。さらに、中古車販売店や中古車買取業者の決算は3月末となっているところが多く、決算前に沢山車を売って利益化しようと考えるお店が多くなります。中古車販売業者もできるだけ沢山いい車を仕入れて3月中に販売したいと考えますので、1月~2月は仕入れるために高い買取査定価格をつけてもらえる可能性があるのです。
夏のボーナス時期7月~8月は車の売りどき
車を購入するとなると、高額な費用がかかります。そのため夏のボーナスなど、まとまったお金が入る時期に合わせて車を購入する方が一定以上います。中古車販売店でも、ボーナス商戦のタイミングで販売車両の在庫を用意できるように、ボーナス時期に向けて仕入れを強化します。また、9月も秋入社など転職や転勤の時期となっています。新生活に向けて車が必要な方からの、購入需要が高まります。
中古車販売店での需要が高くなる時期は、中古車販売店ではできるだけ仕入れたいと考えて高い買取査定額を提示するのです。
車の売却におすすめではない時期はいつ?
続いては、前述のとおり中古車重要が高くなり高額査定が狙える時期とは反対に、「この時期に車を売ってしまうと査定額が低くなりがち」なタイミングについてもご紹介しておきます。この避けるべき時期も年に2回登場しますので、可能な限り避けて車の売却をすすめると良いでしょう。
自動車税の影響が大きい3月
一つ目の車売却を避けるべき時期としては、3月が挙げられます。車には自動車税という税金が毎年かかります。4/1の時点で車を所有する人に対して課税されるため、自動車税を意識する人が多い時期になります。自動車税の負担が気になり、車が不要になったと感じる方々はこの時期にこぞって車の売却を行います。つまり車買取店としては、高額査定を行わずともどんどん向こうから車の買取依頼がやって来る状態ですので、わざわざ利益を削ってまで「高額査定」を行う必要がありません。3月末は車の売却依頼が多すぎて引き取り日の予約が次々と埋まってしまうため、多少査定額が低くても自動車税の課税を避ける為にそのまま手放してしまう人が多くなっています。
4~5月は在庫過多
続いては、前述の自動車税ラッシュの影響を受ける4〜5月というタイミングが、売却にあまりおすすめではない二つ目の時期となります。この時期の特徴としては、3月中に翌年度の自動車税を回避しようと売却された車が、在庫となって中古車販売店のヤードに溢れかえっている状況です。中古車買取と販売を併用している業者としては、中古車の買取よりも中古車の販売に力を入れたい時期でもあります。車は一台維持するために場所も費用もかかってしまい、在庫が増えるほどリスクになります。在庫リスクを避けるためにも、買取に対して中古車買取業者は積極的に動いてくれない時期になります。仕入れたいと思うような人気車種や、すぐに売れそうな高年式車にはそこまで査定価格への影響がないかもしれませんが、通常の中古車査定ではマイナスの影響があります。したがって、3月以降の数ヶ月ほどは査定額が低い水準のまま推移する時期となることが予想されるのです。
車の売りどきを狙いすぎると査定額が下がる?
前述したように一年のなかで1月〜2月、7〜8月のタイミングは中古車需要が高いために査定額が高くなることをご紹介しました。少し手前の12月や6月ごろに車の売却を検討し始めた方であれば、前述のおすすめの売りどきまで待つ価値もあるでしょう。しかし、すでに3月に入ってしまっている場合は次の最適なタイミングまで半年は待つ事になります。その期間分売却を待つとなると、車の年式は古くなりますし、使用している車であれば、走行距離も増えることになります。年式が一つ古くなり、走行距離も伸びた車となると査定価値も下がり再販時の購入需要も低くなります。その車種の平均査定額自体が下がってしまうのです。これに加えて、自動車税は車が車両登録されているのであれば課税されるため、売却せず置いているだけでも課税は続きます。普通車であれば手放した車は翌月以降月割で未使用分の自動車税が還付されますが、売りどきまで待ったことで、もらえるはずの自動車税が減額してしまうのです。
車の買いどきを狙いすぎて、下がってしまった車の価値と支払い終わって戻ってこない自動車税の金額以上に査定額が上がることは望めません。正直なところ、この状況であれば売りどきに関係なくなるべく早く売ってしまった方がトータルで見ればお得になった可能性があります。こちらでは車の売りどきに関する注意点をご紹介します。
モデルチェンジで査定額が下がる事も
車の売りどきを狙って待機していると、上記でご紹介した年式経過や走行距離経過以外にも査定額に悪影響を与えることがあります。
その代表的な例として、売ろうとして車種が待機中にフルモデルチェンジしてしまった場合です。車は型式が古ければ古いほど、当然その価値も下がっていきます。特にフルモデルチェンジをすると、ほとんどの車種がエクステリアデザインが変わるため、旧型と新型には大きな違いが出てしまいます。こういった新型の登場は、旧型車の査定額を下げるのに十分過ぎる要因となるのです。他にも売ろうと思っている車でリコールが発表されたりすると評判はガタ落ちしますので、再販時の中古車市場での人気が一気に落ちると、それと連動して査定額が下がってしまう事も考えられます。
フルモデルチェンジがあると、旧型から新型へ乗り換える人が一定数以上出てきます。そうなると旧モデルは中古車市場において供給量が一気に増えてしまいますので、買取価格は下落してしまいます。モデルチェンジが行われる前に売らなければ、旧型の買取査定は下がる一方です。そうなると、モデルチェンジ発表の直前に売却出来れば一番良いということになりますが、未発表の情報を先に掴むことは一般ユーザーには難しいでしょう。初代モデルからのフルモデルチェンジ時期を想定するのは難しいとされていますが、ある程度ロングライフモデルであれば、今までどの程度の間隔でモデルチェンジを行ってきたかを調べることができます。次のモデルチェンジのおおよその時期を、そこから予測することはできるでしょう。
軽自動車の場合はさらに注意
なお、軽自動車の場合には更に注意が必要です。普通自動車の場合は、自動車税が課税されたとしても、車を手放して名義変更などを行われた時点で、支払いを行なった自動車税の一部を還付金として受け取る事ができます。なので、課税開始の4月を超えての手放しでも、費用面での損害をある程度は抑えることが可能です。しかし、軽自動車の場合はこの還付金の制度がありませんので、4月を超えると強制的に1年分の自動車税が課税されてしまうのです。この軽自動車の自動車税の金額は10,800円ほどではありますが、前述の車の価値の下落などの要因も考えれば、軽自動車の買取に関しては3月末までの買取を目指すようにすべきでしょう。
年式と走行距離
当然のことですが、年式は新しければ新しいほど高く売ることができます。年式が新しい車を高年式車、古い車を低年式車といいますが、高年式車は中古車市場で需要が高いため、買取業者も他社に売られないように初回査定から高い価格で見積もりを出す傾向にあります。走行距離との兼ね合いもありますが、年式は5年がひとつの目安と言われており、2回目の車検を受ける前が、高く売れる売りどきと言えます。
走行距離も基本的には多くなるほど車の価値は下がります。ただ走行距離は少ない方が必ずしも良いというわけではありません。あまりにも走っていない(使っていない)場合はエンジンの不調などに繋がるため、逆に査定が下がってしまいます。普通車であれば1年間で1万km、軽自動車は一年間で8千kmというのが標準的な走行距離とされており、年間3万kmも走っている過走行車や年間2,000kmしか走っていない車などは、マイナス査定の可能性があります。走行距離は5万km・7万km・9万kmがひとつの目安とされており、5万km未満で売ると高く売れる可能性が高いです。
まとめ
今回は、車を買取してもらう最適なタイミング『車の売りどき』について解説しました。
売りどきだけに意識を向けすぎると、前述のように逆に損をしてしまう可能性もあります。「時期」というのはあくまでも高額査定を行うための要因の一つに過ぎず、車を売る時期にこだわり過ぎると、別の要因が大きくなって逆に査定額が下がってしまい損をすることもあります。車の売却を検討し始めた時期と、高額査定が可能な時期が重なればその時期で売ることはかなりのメリットとなります。しかし、高く売れる時期が半年も先だった場合は、車の価値の下落や自動車税の課税を考えると、時期は無視してスピード勝負に移行し、可能な限り早めに売ってしまった方が、最終的にお得になることでしょう。
まだ売却自体は悩んでいるという方や、今の車の査定額を確認してみたいという方は、カーネクストは訪問査定不要で買取金額の提示が可能ですので、お気軽にお問い合わせください。