改造車を楽しんでいる人は多く、普通自動車に限らず、軽自動車でも改造をおこなうことは可能です。改造車の場合、買取時に注意が必要で、売却方法次第ではほとんど値が付かない可能性もあります。軽自動車の改造車の買取について理解を深め、愛車を上手に売却してください。
目次
改造車の定義
改造車は、車の性能や見た目を変更しているものと定義されています。改造の幅は広く、走行性能を高める改造もあれば、乗り心地をよくするための改造、外装だけを変更する改造もあります。改造の箇所によって名称は異なりますが、内装や外装を変更し、見た目を派手にしているものは、ドレスアップカーと呼ばれ、これも改造車の一種です。改造=車の性能をいじっているとは限らず、なんらかの手を加えたものは改造車として定義されます。
違法改造車とは
車の改造自体は違法ではありませんが、規定の範囲を超える改造は違法です。道路交通法の規定、および道路運送車両法の保安基準を超えて改造した車は、違法改造車に該当し、処罰の対象になります。また、軽微な変更で保安基準に収まっている場合でも、車検証の内容と実際の車が異なる状態にあれば、違法改造車に該当するので注意が必要です。 軽微な変更をおこなった場合は、素早く車検証の記載事項の変更をおこない、申請をしなければなりません。また、大きな改造でも構造変更検査を受けて保安基準に適合するとみなされれば、法的に認められた改造車になります。
違法改造車に該当する軽自動車の例
車の改造は法律で細かく決められており、規定を少しでも超えると違法改造となるので注意しなければなりません。違法改造が禁止されているのは、車の安全性や環境配慮性に問題が生じるからであり、危険で周囲に迷惑をかけると判断されるからです。 明らかに安全性を損なう大幅な改造だけではなく、一見しただけでは分かりづらい改造でも、違法なものは多いので注意してください。違法改造となる例を知り、どこまでの改造が許されているか、正しく把握しておくことが大切です。
サイズや重量の規定を守っていない
軽自動車には、サイズや重量の規定があり、これを守っていないと違法改造となります。全長は±3cm、全幅は±2cm、全高は±4cmで、車両重量は±50kgが変更可能な範囲です。それぞれ1cm、1kgでもオーバーすると違法になるので注意してください。
ライトの灯火色を変えている
ライトの灯火色の変更は、一見問題ないようにも思えますが、これも違法改造のひとつです。メーカーで設定されている灯火色は、視界を良好に保ち、事故の危険性を減らすことを目的としています。そのため、灯火色を変えることで、安全性能を下げてしまい、事故のリスクが高くなるため禁止されています。 灯火色が通常と違っていると、歩行者も車が来たと認識しづらくなるため、対車だけではなく、対歩行者との事故も増える可能性があるので注意が必要です。
タイヤやホイールがはみ出している
タイヤやホイールがはみ出しているのも、違法改造に該当します。タイヤの変更やタイヤとホイール面とフェンダー面を揃える改造をする人も多いですが、タイヤが車体より少しでも外側にはみ出ると違法になるので注意してください。 タイヤがはみ出していると、走行性能に問題が生じることが多く、事故の危険性は高まります。また、タイヤが大幅にはみ出していれば、周囲の走行の妨げにもなりますので禁止されています。
マフラーを取り外している
マフラーは車の排気音を軽減する部品であり、これの取り外しも違法改造に該当します。マフラーを外せばエンジン音が大きく聞こえ、騒音被害に繋がります。また、排出する排気ガスの量も多くなり、環境への負担が大きくなることも禁止されている理由です。 直接的な被害はないように見えても、実際には多くの人に迷惑をかける改造であるため、違法改造となっています。
軽自動車の改造が買取査定に与える影響
改造車を売る際にどれくらいの買取額になるのか、気になる人は多いです。愛車を手放すのであれば、少しでも高値で売れたほうがよいですし、高値で売れれば次の車の購入資金にも充てられます。軽自動車はもとの販売価格自体が安いため、買取でもそれほど高値がつくことはありません。 しかし、改造車の場合は、普通の車以上にお金がかけられているため、軽自動車であっても価値を見出してくれるはずと期待する人も多いと思います。実際にすでに改造した車を購入しようと思えば、改造の内容によっては高額になるケースもありますが、実際には買取でどのような影響があるのか知っておくことが大切です。
改造車はノーマル車より売りにくい
大前提として知っておきたいのが、改造車はノーマル車より売りにくいということです。これは普通自動車でも軽自動車でも同じで、改造しているだけで査定額は下がりやすいので注意してください。中古車の価値は車の状態と市場の需要によって決まり、状態がよく万人受けする車が、もっとも高値で買い取られます。 改造車の場合、一部の人には価値が高くても、万人受けするわけではなく、普通のユーザーからすれば、余計な機能が付いているだけに使いづらいことも多いです。使い勝手のよさは車の価値を決める上で重要なポイントであり、ターゲット層が狭い改造車の査定額は下がりやすいです。 また、改造車を求める人でも、ノーマルな状態で購入して一から自分で作り上げたいと考える人は多いため、どんな場合でも改造していないほうが高価買取は期待できます。
人気パーツが高額査定になることも
改造車は全体的な査定額は低くなりやすいですが、付属のパーツの価値によっては、高額査定が期待できる可能性もあります。人気のあるパーツや状態がよく新しいパーツが付いていれば、査定額に上乗せしてもらえることは多いです。 もちろん、すべての場合でパーツが評価されるわけではなく、社外品のオプションは業者によって評価額も異なります。業者ごとに査定の金額は違うため、複数の業者で査定に出して、金額を見比べることが大切です。また、パーツだけをまとめて中古部品店に売ったほうが高くなることもあるため、パーツを取り外して売却することも視野に入れておきましょう。
違法改造はマイナス評価
改造車というだけでも査定額は下がりやすいですが、違法改造となればさらに評価は下がるので注意してください。違法改造車は業者でも取り扱いに困るため、場合によっては買取自体を拒否されることもあります。買取が可能な場合でも、査定額は大幅にマイナスになりますので、違法改造に該当するものは元に戻してから買取に出したほうがよいです。
改造した軽自動車を賢く売る
改造した軽自動車でも、買取に出すことは可能です。改造車は高値で売れるとは限りませんが、パーツの価値次第では高額査定を期待できる場合もあります。基本的にはノーマル車のほうが価値はつきやすいですが、改造車も工夫次第で高く売ることは可能です。改造した軽自動車を賢く売り、納得できる査定額を獲得しましょう。