故障車は移動が大変ですが、これを動かすための方法は実はたくさんあります。方法さえ知っていれば、故障車の移動は問題ありませんが、ポイントはどこに依頼するかです。移動の依頼先によって、受けられるサービスの内容は異なりますので、それぞれの違いを把握してもっとも良い依頼先を見つけましょう。
目次
故障車の移動方法
故障車の移動方法はいろいろありますが、一般的なものとしては大きく3つに分けられます。どの方法を利用しても、移動は可能ですが、それぞれで特徴が異なります。方法ごとの特徴を理解して、どんなサービスがあるのかを把握しておきましょう。
保険会社に連絡する
任意の車両保険に加入している場合は、保険会社に連絡して故障車の移動を依頼しましょう。加入している保険の内容によっては、ロードサービスがついていることもあり、これを利用すればレッカー移動のサービスが受けられます。 ただしすべての場合でロードサービスがついているとは限らず、保険会社やプランごとに違いがあるので、事前に契約内容を確認しましょう。ロードサービスが含まれる保険は、強制加入の自賠責ではなく任意の車両保険のみです。
会員契約している企業に連絡する
車のロードサービスに関して会員契約している場合は、その企業に連絡してレッカーを依頼しましょう。会員契約の内容も企業ごとにさまざまですが、基本的にはレッカーのサービスは提供されています。企業ごとに対象となる条件が異なる場合もあり、条件外の場合はサービスが適用されないこともあるので注意しましょう。
警察と提携している業者に頼む
事故によって故障した場合は、警察を呼んで事故処理をおこないますが、このとき警察にレッカーを依頼する方法もあります。警察には提携している業者があり、そこからレッカーを呼んでもらうことで、故障車の移動が可能です。 ただし警察に依頼する場合は、提携の業者だからといって割引などはありません。移動費は高額になってしまう可能性が高いので注意しましょう。
業者に故障車の移動を依頼した時の費用目安
故障車を移動する場合には移動費がかかりますが、これもどの方法を利用するかによって費用は異なります。同じ車で同じ距離を移動させる場合でも、金額が異なることも多いため注意しなければなりません。それぞれでいくらかかるのか費用の目安を知って、もっともお得な方法はどれかを知っておきましょう。
契約会員の場合
契約会員の場合は業者ごとに対応が違いますが、基本的には契約時に決めているキロ数までは無料で移動させてくれます。同じ業者でも契約内容によって、無料で移動可能な距離が異なることもあるので注意しましょう。既定のキロ数を超えた場合には、超過分は自己負担で支払わなければなりません。
非会員の場合
非会員の場合は、レッカーの基本料金1万円と距離に応じて牽引料が請求されます。牽引料は業者によって異なりますが、1㎞あたり700円程度であることが多いです。長距離の移動となればかなりの金額がかかりますし、牽引料の安い業者を探すことが大切です。 また場合によっては一定のキロ数までは基本料金のみで、超過分から1㎞ごとに牽引料がかかるという場合もあります。業者ごとの値段設定が違うため、どこを利用するかは慎重に決めましょう。
保険のロードサービスの場合
保険のロードサービスを利用する場合は、基本的には修理工場までの移動はすべて無料でおこなってくれます。工場までの距離に関係なく対応してくれることが多いため、サービス内容としては手厚いと言えるでしょう。 また修理工場ではなく、自宅など移動先を別の場所に指定する場合も、一定の距離までは無料で対応してくれます。保険会社やプランの内容によっても異なりますが、50~100㎞まで無料となっている場合が多いようです。
故障車を移動させた後のポイント
故障車は移動させればそれで終わりではなく、その後の行動についても考えておかなければなりません。自宅から故障車を移動させる場合などは、引き取ってもらえばそれで終わりですが、出先で事故に遭って故障した場合などは、そこから帰る手段を見つける必要があります。 また移動の必要がない場所で故障車を引き取ってもらったとしても、車の状態によってはその後取るべき行動も異なります。故障車を移動させたあとにも、考えなければならないことはありますので、事後の対応も確認しておきましょう。
タクシーの手配
事故などで出先で車が故障した場合は、業者を呼んで車を移動させてもらいますが、このとき移動が可能なのは車のみです。業者は車を引き取ればそのまま指定の場所に引き上げますので、車の持ち主の移動については関与しません。 周囲にバスや電車などの交通機関があればいいですが、ないならタクシーなどで自宅まで帰らなければなりません。タクシー代については保険は適用されませんし、基本的にはすべて自己負担です。加害者がいる場合は、交通費も含めて請求できる場合がありますので、領収書は必ず取っておきましょう。 単独事故などで請求が難しい場合は、最寄りの駅までタクシーに乗って、交通費を節約するなど工夫が必要です。
修理が難しい場合は廃車も視野に入れる
故障車といっても、程度は車によってさまざまです。故障の程度も考え、移動の際には廃車にするかどうかも業者に伝えておきましょう。あまりに損傷がひどい場合は、修理せずに買い替えたほうが安くで済むことも多いようです。 無理に修理をする必要はありませんし、その後の対応をスムーズにするためにも、移動の時点で廃車にするかを決めておくことが大切です。廃車にすると伝えれば、修理工場ではなくそのままスクラップ場に持っていてもらえる可能性もあり、余計な移動費をかけずに廃車できます。
保険や会員契約でもしもの時に備えよう
故障車の移動はさまざまな方法がありますが、保険や会員契約のサービスを使って依頼するのがおすすめです。すべて自己負担となれば、かなりの金額になりますし、もしもの場合に備えて、事前に準備をしておきましょう。