事故で車が大きく損傷すれば、廃車を検討する人も多いでしょう。事故車を廃車にする場合、通常の廃車とはポイントが違うので注意が必要です。使えなくなった車は早めに廃車して、処分することが大切です。事故車の廃車方法を知り、万が一の事態にも素早く対処しましょう。
目次
事故車の廃車手続きの流れ
事故で車が損傷すれば、落ち込むことも多く、どう対処すればよいか悩む人も多いでしょう。事故に遭ったからといって、必ずしも廃車しなければならないわけではありませんが、損傷の程度によっては、修理できないこともあります。 修理できない、あるいは修理に費用がかかりすぎる場合は、廃車するのがおすすめです。事故から廃車までの一連の流れを知って、スムーズに手続きを進めましょう。
事故車の処分方法を決める
事故で車が損傷すれば、落ち込むことも多く、どう対処すればよいか悩む人も多いでしょう。事故に遭ったからといって、必ずしも廃車しなければならないわけではありませんが、損傷の程度によっては、修理できないこともあります。 修理できない、あるいは修理に費用がかかりすぎる場合は、廃車するのがおすすめです。事故から廃車までの一連の流れを知って、スムーズに手続きを進めましょう。
事故車の処分方法を決める
廃車の決断をすれば、まずはどの方法で処分するか決めましょう。事故車は廃車専門の業者に買い取ってもらうか、解体業者に持ち込んで処分してもらうのが一般的です。どちらの場合でも自走できない場合は、レッカーが必要になり、別途費用がかかるので注意しましょう。 レッカー代は1万程度ですので、可能な限り自分で業者に持ち込んだほうがよいです。また業者によってはレッカーを無料サービスにしていることもあるため、サービス内容を含めて利用する業者を選びましょう。
解体業者に事故車を解体してもらう
解体業者に引き渡して処分する場合は、必ず国から認可を受けた工場を持つ業者を選びましょう。認可されていない業者で処分すると違法行為となり、税金の還付が受けられない可能性もあります。認可業者は適切な方法で解体しリサイクルしていますので、環境への配慮を考えても認可業者の利用が大切です。 業者に車を引き渡せば解体証明書が発行されます。これは廃車手続きの際に必要ですので、なくさないよう保管しましょう。
廃車に必要な書類を集める
廃車時に必要な書類は、永久抹消登録と一時抹消登録で異なります。永久抹消登録の場合は以下の書類が必要です。
- 所有者の印鑑証明書
- 車検証
- ナンバープレート前後面の2枚
- 「移動報告番号」と「解体報告記録がなされた日」のメモ書き
- 手数料納付書
- 永久抹消登録申請書(及び解体届出書)
- 自動車税・自動車取得税申告書
手数料納付書以下の書類は、運輸支局の窓口で廃車手続き当日に入手します。一時抹消登録の場合は以下の書類が必要です。
- 所有者の印鑑証明書
- 車検証
- ナンバープレート前後面の2枚
- 手数料納付書
- 一時抹消登録申請書
- 自動車税・自動車取得税申告書
これも手数料納付書以下の書類は、当日に入手します。廃車手続きを誰かに代行する場合は、さらに委任状が必要です。
運輸支局で廃車の手続きをおこなう
廃車手続きは、廃車する車の本拠地を管轄する運輸支局でおこないます。手続き時に必要な書類は上記のとおりで、一時抹消登録の場合、登録手数料として350円必要です。軽自動車の場合は、運輸支局ではなく軽自動車検査協会でおこないますので、間違えないようにしましょう。また業者に廃車を代行してもらう場合は、業者に書類を提出すればあとは手続きの完了を待つだけです。
税金の還付を受ける
廃車の時期や方法によって、税金が還付されます。還付されるのは自動車税と重量税の2つで、それぞれ条件は異なるので注意しましょう。自動車税は廃車の翌月から次の3月までの期間を月割りで計算し返金されます。 廃車方法に限らず返金は受けられ、廃車登録によって申請が完了しますが、軽自動車の場合には還付はありません。重量税は廃車の翌月から車検の残存期間に応じて金額が決定し、これは軽自動車でも還付されます。重量税の還付は永久抹消登録に限られ、廃車時に申請が必要なので注意しましょう。
車両保険を請求する
車両保険に加入している場合は、プランに応じて保険金が受け取れます。全損すれば上限額いっぱいまで請求できますので、必ず保険会社に連絡し請求しましょう。また、相手に過失がある場合には、相手の対物賠償保険から、過失割合に応じた補償も受けられます。廃車にした場合でも保険金は受け取れますので、それぞれ必ず請求しましょう。
事故車を廃車にする判断基準
事故で車が損傷すれば、廃車を考える人も多いでしょう。しかしひとくちに事故といっても、車が全損するような重度な事故の場合もあれば、少しの傷で済むこともあります。事故による被害は状況に応じて違うため、どの程度なら廃車すべきか悩む人は多いです。 事故に遭ったからといって、必ずしも廃車が必要なわけではなく、廃車して損をすることもあります。事故後の車の扱いを決めるためにも、どの程度なら廃車にすべきか、判断基準を持つことが大切です。
修理代が保険で賄えない
事故による損傷が激しく、修理代が高い場合は廃車を検討するのがおすすめです。とくに保険を使っても自己負担分が出てしまう場合は、すぐに廃車したほうがよいでしょう。よっぽど思い入れがあれば別ですが、自己負担をしてまで修理して乗るのは、デメリットが大きいです。 損傷が激しい場合は修理しても完全に直るとは限らず、不具合が残ることも多いです。せっかく修理しても、すぐに故障してしまい廃車するというケースもありますので、被害が大きければ速やかに廃車を検討しましょう。
完全に水没している
事故によって落水し、完全に水没した場合も廃車がおすすめです。水没車は電気系統が故障しており、これは修理しても完全には直りません。修理直後は使えても次いつ故障するとも分からないため、乗り続けるのはリスクが高いです。 損傷の中でも水没は、とくに被害が大きく厄介なものですので、早めに廃車して乗り換えたほうが無難でしょう。
年式が古くて走行距離が多い
年式が古く走行距離も多く中古車として価値が低い場合は、廃車して乗り換えたほうがよいでしょう。年式は10年、走行距離は10万kmでほとんど価値がなくなると言われており、これを超えれば高値で売却するのは難しいです。 加えて事故車となればさらに価値は下がり、ほとんど値が付きません。修理して使っても、売却時にはほとんどお金にならず、元の状態が悪ければ長持ちしないことも多いでしょう。10年、10万kmは車の寿命とも言えますので、事故を機に廃車して乗り換えるのがおすすめです。
事故車の処分は速やかに決断しよう
事故車でも、名義を持ち続けていれば課税の対象になり、維持費がかかります。また廃車が遅れればそのぶん還付金も減りますので、損をしないためにも早めに決断を下すことが大切です。廃車か修理して乗るかを自分なりの判断基準で決め、素早く対応して損失を最小限に抑えましょう。