不動車をいつまでも手元に置いていても場所を取ってしまうため、誰かに引き取りにきてほしいと考える人は多いでしょう。処分しようにも動かすことができないため、困る人も多いでしょうが、不動車の引き取りをおこなう業者は複数存在します。 車の処分方法によって、利用する業者も異なるため、状況にあった方法で不動車をスムーズに引き取ってもらいましょう。
目次
不動車とは何か
不動車の引き取り方法を考える前に、そもそも不動車とは何かを正しく理解することが大切です。定義は広く、ひとくちに不動車といってもすべて同じ状態にあるわけではありません。不動車は「動かない」「動かせない」という2つの状態に分けらえるため、どのような車が該当するか考えてみましょう。
車が損傷したことによる不動車
車が損傷し、動かなくなった場合は不動車に該当します。損傷する理由も複数ありますが、「事故」や「故障」などが主な原因です。事故で大破して動かなくなった車や冠水によってエンジンがかからなくなった車も不動車に該当します。 また、長年放置してエンジンが劣化し、走らなくなった車も不動車です。何もしなくても経年によって劣化するため、経年劣化によって故障した場合でも、動かないなら不動の故障車に該当します。
手続きの失効により走行できない不動車
手続きの失効により走行できない車も、不動車に該当します。主な理由は「車検切れ」「ナンバープレートの紛失」などが挙げられ、走行性能が機能しているかどうかは関係ありません。問題なくエンジンがかかり、走行できる場合でも、法律上公道を走れない状態なら、不動車に該当するため注意が必要です。 動かせない車を動かしてしまうと、公道に一歩出た瞬間に法律違反になります。私有地なら運転しても問題ありませんが、使用の幅が大きく制限されるため、これも不動車に該当することは覚えておきましょう。
不動車の引き取りをしてくれる業者
不動車の引き取りをおこなう業者は複数ありますが、車の処分方法によって利用すべき業者は違います。業者ごとの違いを知り、自身の状況に当てはめて、どの業者を選ぶのがもっとも適切か考えてみましょう。
車検切れの車を引き取ってもらうとき
車検切れの車を引き取ってもらう場合でも、処分方法は通常の買取や解体処分と同じです。買取に出すなら買取業者、解体して廃車するなら解体業者に連絡して引き取ってもらいましょう。業者に引き取ってもらうには、レッカー代が必要になるため、運搬費は支払わなければなりません。 また、車を処分する際には、車検証の名義を確認し、所有者が自分であるか確認が必要です。車検が切れていても、名義者が自分以外の場合は、勝手に処分できないため、ローンを完済するまで継続して使用するか、所有権解除をしてもらい、処分しましょう。
自分で処分する場合の輸送方法
自分で処分する場合も、レッカーを呼んで業者に引き取ってもらいましょう。場合によっては業者がレッカーの手配をしてくれることもありますが、どちらの場合でも基本的には運搬費が必要です。また、不動車でも廃車手続きは通常と同じです。 抹消登録の方法に合わせて書類を準備し、普通自動車なら運輸支局、軽自動車なら軽自動車検査協会で登録しましょう。
中古販売業者などによる引取り
中古販売業者による引取りの場合、業者ごとに条件が異なるため注意が必要です。下取りのみ受け付けている場合は、車の買い替えが必要なため、引き取りだけの利用はできません。買取もおこなっている場合は、引き取りだけの利用も可能ですが、査定額はほとんどつかず、処分の費用を請求されることもあるため注意が必要です。 多少の金額がついても、費用と相殺して自己負担が発生することもあるため、中古販売業者は不動車の引き取りには不向きな業者と言えます。
解体業者や不動車引取業者による引取り
解体業者や不動車引取業者は、通常の買取業者よりも値段をつけてもらいやすく、買取にも積極的です。引き取って処分するだけではなく、買取と廃車手続きの代行も可能な場合が多いため、利用するメリットは大きいでしょう。 解体業者、不動車引取業者ともに不動車の引き取りは可能ですが、買取時の金額は異なるため、状況に応じて利用先を変えることが大切です。
解体業者や専門業者が不動車を引き取る理由
解体業者や専門業者が不動車を引き取る理由は、リサイクルによる活用が可能だからです。不動車といってもすべてのパーツが壊れているとは限らず、解体すれば使える部品が取り出せることも多いです。動かない場合でもパーツ単体で見ると価値はあるため、場合によっては高値で引き取ってもらえることもあります。 また、車検切れによって動かせない車の場合、走行性能には問題ないため、より綺麗なパーツが採取でき、そのまま転売することも可能です。
不動車の買取価格
不動車の買取価格は、解体業者と専門業者で異なります。解体業者の場合、車を鉄くずとして買い取るため、金額は車の大きさに左右されます。軽自動車なら1万円程度、普通車なら2万円程度の買取が可能で、車の状態はほとんど関係ありません。 専門業者は車の状態によって買取金額が異なります。「パーツが多くとれる」「珍しいパーツがある」「そのまま転売できる」などによって金額は決まり、場合によっては高値で売れることもあります。車の状態次第で金額は変わるため、まずは専門業者に査定に出すのがおすすめです。
不動車の引取りに関連して知っておくべきこと
不動車をよりお得に引き取ってもらうには、関連して知っておくべきことがあります。不動車引き取りの背景を知り、理解を深めて引き取り先を再度検討してみましょう。
海外向けの需要への対応
不動車を買取によって引き取ってもらう場合は、海外への輸出に対応している業者を選ぶことが大切です。日本の車は海外で需要が高く、不動車でも高値で取引されることが多いです。多少の故障や車検切れによる不動車なら問題なく転売できるため、高価買取も期待できます。 販売ルートが広いほど、不動車でも買い取ってもらえる可能性は高くなるため、利用する業者の選定時には、海外への輸出ルートの有無を目安にしてみましょう。
不動車の輸送コストと廃車価値の相殺
不動車の引き取りにはレッカーが必要であり、輸送コストがかかります。しかし、廃車にする場合でも、部品の採取やリサイクルによって価値はあるため、輸送コストと廃車価値を相殺し、無料で引き取ってもらえることもあります。 業者ごとにサービス内容は違いますが、レッカーを無料で提供する業者があるのはコストと価値の相殺が可能だからです。レッカー無料はメリットですが、その分廃車価値を相殺され、実質損をすることもあるため注意が必要です。 不動車でも輸送コスト以上の価値で売れることは多いため、すぐに無料引き取りを利用しないようにしましょう。
動かなくなった車は専門業者にひきとってもらう
不動車でも価値は残されており、売却も可能です。引き取りをおこなう業者の中でもっともおすすめなのは不動車引取りの専門業者であり、高値もつけてもらいやすいです。引き取り先によって得られるメリットは異なるため、価値をつけてもらいやすい不動車引取りの専門業者を上手に選び、不動車をお得に処分しましょう。