車検

車検に必要な書類と手続きについて理解しよう。方法別の準備をご紹介

車検は2年に一度必要になる検査で、車検を受けるには様々な書類が必要であり、不備があると手続きが進められないので注意が必要です。しかも車検の方法はいくつかあり、どの方法で行うかによっても必要書類は違いますので、ここではパターン毎の必要書類についてご紹介いたします。なお、普通自動車の車検をメインにご紹介いたしますので、軽自動車の車検について知りたい方はこちらをご参照ください。

車検を店舗に依頼する場合に必要な書類

車検は自身でおこなうユーザー車検もありますが、ほとんどの方が店舗などに依頼して代行してもらう方法で車検を受けられるでしょう。店舗に依頼すれば当然お金はかかりますが、手続き自体はスムーズに進められます。とはいえ、それでも揃えなければならない書類はいくつかあり、全部で3つの書類が必要となります。

車検証

車検を受けるためには車検証は必須であり、これはコピー不可のため原本を用意しなければなりません。車両の状態が車検証の記載通りであるかの確認がおこなわれますので、車検を受けるにあたっては、もっとも重要な書類といえます。車検証には「Aタイプ車検証」(所有者と使用者)と「Bタイプ車検証」(使用者と備考欄・オートローン会社など)の二種類あります。Bタイプ車検証の場合は、「登録識別情報」というパスワードのようなもの(6桁の英数字)が必要ですので、所有者に事前に確認しておきましょう。

自賠責保険の保険証

自動車損害賠償責任保険証明書(自賠責保険証)も、店舗依頼の車検時には必要です。車検対象自動車の場合、自賠責保険の保険期間が車検有効期間をカバーしていなければ車検証の交付を受けることができません。自賠責は車検時に一緒に更新されることがほとんどですし、これを一緒に提出していなければ自賠責も更新できず、車検も更新できなくなるので注意しましょう。

自動車税納税証明書

自動車税の納税を行った際に発行される自動車税納税証明書も、車検時には必要になります。こちらもコピーは不可であり、毎年5月に管轄の自動車税事務所や都道府県税総合事務センターから自動車税納税通知書と一緒に送付されますので、それを店舗に提出します。これは自動車税を滞納していない、自動車税を納付してから三週間は経過しているなど、特定の条件を満たしていれば省略が可能ですが、念のため捨てずに持って行かれると、よりスムーズに車検を受ける事ができるでしょう。

店舗依頼の車検で必要な書類
車検証自賠責保険証書自動車税納税証明書

自分でユーザー車検を受ける場合の必要書類

車検は店舗に依頼すればスムーズですが、費用がかかります。そのため費用を抑えるには手続きをすべて自分でおこなう必要があり、これをユーザー車検といいます。ユーザー車検の場合は、自身で陸運局に車を持ち込んで検査を受け、必要書類もすべて自分で用意しなければなりません。この場合、店舗依頼よりも事前準備は多く、ミスも起きやすい状況ですので、より注意して準備を行う必要があるのです。

ユーザー車検の必要書類

ユーザー車検を受ける場合は、店舗で車検を受ける場合よりも揃えなければならない書類は多いです。なお、店舗に依頼する際に必要な書類は、ユーザー車検の際にも必要になりますので、それに加えてさらに複数の書類が必要となります。

共通で必要になる書類

  • 車検証
  • 自賠責保険証書
  • 自動車税納税証明書

自動車検査票

ユーザー車検では自動車検査票が必要であり、これは検査項目ごとの合否を記録するための書類です。検査を受ける自動車が、道路運送車両法の保安基準に準じている場合のみ合格印が印字され、全ての項目に合格印が押されれば車検証の交付を受けられ、無事更新となります。自動車検査表は、検査当日に運輸支局窓口で用紙をもらえますので、車検証の交付を受けるまでなくさないようにしましょう。

重量税納付書

車検時には法定費用と呼ばれる費用が必要であり、これは自身でおこなう場合、店舗に依頼する場合の両方で必要なものです。法定費用は自賠責保険料を含めた保険料や税金にかかる費用であり、重量税や申請にかかる印紙代も含まれます。納付書に自動車重量税額に相当する金額の印紙を貼り付けて申請をおこないますが、これも運輸支局窓口で用紙をもらえますので、当日準備で問題ありません。

継続検査申請書

専用3号様式という継続検査申請書も必要であり、これは車検証をコンピュータで発行する為に必要なOCR用紙のことです。継続検査申請書を運輸支局のコンピュータに入れると、記載内容を読み取り車検証が交付されます。これも検査当日に運輸支局窓口で用紙をもらいます。

定期点検整備記録簿

ユーザー車検の場合は、定期点検整備記録簿が必要であり、これは24カ月点検や12カ月点検の法定点検の内容を記録するための用紙です。これは過去の点検整備の記録を辿れるものであり、さらにそこから消耗部品の交換時期を判断できます。車検前に点検整備をおこなう場合に必要な書類であり、これをもとに整備をおこない、検査を受けます。点検整備を車検後におこなう前検査で車検を受けられる場合は、これは不要です。

ユーザー車検で必要な書類
車検証自賠責保険証
自動車税納税納付書自動車検査票
重量税納付書継続審査書
定期点検整備記録簿

車検に必要な書類を紛失した時の対処法

車検をおこなうには必要書類はすべて揃えなければなりませんが、人によっては紛失してしまっている場合もあるでしょう。紛失した状態では当然車検が受けられませんので、再発行するなど対処しなければなりませんので、ここからはそれぞれの書類別の紛失時の対処法を知っておきましょう。

車検証を紛失した場合

前述の通り車検をおこなう際には車検証は必須であり、これがもっとも重要な書類ですので、車検証を紛失した場合は必ず再発行しなければなりません。車検証の再発行の方法は大きく二つに分けられますので、それぞれの手続きについてみていきましょう。

自分で車検証を再発行する

自分で車検証を再発行する場合は、陸運局に行って手続きをおこないますが、その際に以下の書類が必要になります。

  • 車の使用者の委任状(車の使用者本人が申請する場合は不要)
  • 使用者の認印の押印がある理由書(車検証の汚れなどによる再発行の場合は、現存の車検証があれば理由書は不要)
  • 身分証明書
  • 手数料納付書(陸運局で取得)
  • 申請書(陸運局で取得)

ここでは「所有者」ではなく、「使用者」の名義である必要があります。

なお、再交付費用は数百円(都道府県で異なる場合があります)で済みますので、費用面では不安に思われる必要はありません。

代行業者に依頼する

代行業者に依頼する場合は、用意する書類は以下の2枚のみで再発行が可能となります。

  • 車の使用者の委任状
  • 使用者の認印の押印がある理由書

自身でおこなう場合に比べると必要な書類は格段に減りますが、その分費用がかかるので注意が必要です。再発行には再発行費用の数百円に加えて、業者ごとの代行費用がかかります。代行費用は業者によって大きく異なりますので、複数社で比較検討は必須となりますが、可能であれば自分で時間を作って陸運局で再発行された方が安く済ませれるので、安心です。

自動車納税証明書を紛失した場合

自動車納税証明書を紛失した場合は、インターネットでの再発行手続きが可能です。最寄りの県税事務所でも発行が可能であり、軽自動車の場合は市区町村役所でも再発行できます。手続きには車検証と印鑑が必要ですが、実印である必要はありませんので、認印を準備する様にしましょう。

自賠責保険証書を紛失した場合

自賠責保険証書を紛失した場合は、加入した保険会社または代理店で再発行が可能です。自賠責保険証書の再交付申請書を加入会社から送ってもらい、それに記入して印鑑を押し、身分証明書と一緒に提出すれば再発行手続きは完了です。再発行の手続き自体はそれほど難しくはありませんが、再発行には一週間程度かかりますので、車検の期限には充分に注意する必要がございます。なので、車検の時期が近づいてきたら、自賠責保険証の有無は早めに確認しておき、なければすぐに再発行しておく必要があります。

車検は事前準備をしてスムーズに行おう

車検時にはさまざまな準備が必要であり、必要書類もたくさんあります。特にユーザー車検をおこなう場合には、揃えなければならない書類が多いので注意が必要です。車の状態を確認するのも大切ですが、必要書類が揃っていなければ手続きは完了できません。車と書類両方の準備を進めて、スムーズに車検を受けましょう。

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