買取・売却

カムリのリセールバリューは他車より高い?カムリが高く売れるって本当?

トヨタ・カムリは、1980年1月にセリカの4ドアセダン『セリカカムリ』として登場し、1982年に名称が独立し『カムリ』の発売が開始しました。1980年から43年販売が続いているカムリは、日本語の『冠』を由来にもち、長めのホイールベースで優雅さとゆとりのある室内空間を持っていることから、タクシー車両としても多く採用されていました。しかし2023年3月に、今年の12月下旬を持って国内生産終了が発表されたため、現行モデルがカムリのラストモデルということになっています。

こちらでは高級感のあるセダンとして知られ、今年末に国内生産終了が発表されたカムリのリセールバリューについて解説します。
最新のカムリのリセールバリューはいくら位か、リセールバリューが高いと言われる理由や、カムリを高く売るコツなども解説していますので、参考にご覧ください。

カムリのリセールバリューは高いの?

カムリは、トヨタ自動車の販売する車種のなかでも上位車種や高級車に区分されるセダンです。そのため、新車価格は一般的な車種と比べて高めとなっています。現行のカムリはハイブリッドタイプのラインナップのみとなりますが、エントリーモデルで最も価格が抑えられているX(2WD)グレードのメーカー希望小売価格が3,495,000円~となっています。

こちらでは、高級セダンとして40年以上生産・販売されているカムリのリセールバリューについて詳しく解説します。

リセールバリューとは何のこと?

リセールバリューは、車の残存価値とも呼ばれます。新車で購入した時の価格が100%として、数年後にその車を再販する時、どのくらいの価値が残るかを算出した数値がリセールバリュー(残存価値)です。

例えば、新車購入から数年が経過した中古車でも、新車の生産が追い付かないような納車待ちの人気車種であれば市場での台数が限られるため、車の価値は数年後も大変高くなっています。特に近年は新車での購入を希望する方がいても、人気が高すぎて納車まで1年以上待たなくてはいけないといった、納期の長い車種も少なくありません。そうなると、在庫があれば納期の心配がない中古車は、早めに手に入るという付加価値も上乗せされて、新車価格が上回ることもあるのです。このようにリセールバリューが逆転する機会はかなり珍しいことですが、リセールバリューが新車の100%を超えて、120%や150%になるのであれば、資産価値として車を持つという人もいるでしょう。350万円で新車販売している車のリセールバリューが120%だった場合、『リセールバリューはおよそ420万円』となります。ただし、一般的な新車から3年落ちは60~50%、5年落ちは40~50%、7年落ちは20~30%がリセールバリューの平均値となっており、逆転現象が起こることはそうそうないでしょう。

【最新版】カムリのリセールバリュー

実際に、今のカムリにはどのくらいのリセールバリューがあるのでしょうか。平成28年式の7年落ち車、平成30年式の5年落ち、令和2年式3年落ちのリセールバリューをご紹介します。車両の状態が悪かったり、事故歴や修復歴があった場合は、車種とによりに車の価値がさがってしまいますので、リセールバリューを算出した対象車両はすべて評価点4点以上を得ている車となっています。また、7年落ちカムリは、2017年のフルモデルチェンジを行う一世代前になるため、現行モデルとなっている3年落ちと5年落ちは型式が異なります。型式の異なる7年落ちカムリの評価点もご覧ください。

カムリAXVH70型の3年落ちリセールバリュー(R2年式)

グレード/駆動方式新車価格リセールバリュー
HV X348万円52%
HV G379万円56%
HV Gレザーパッケージ433万円64%
HV WS393万円66%
HV WSブラックエディション420万円63%
HV WSレザーパッケージ445万円67%

カムリAXVH70型の5年落ちリセールバリュー(H30年式)

グレード/駆動方式新車価格リセールバリュー
HV X329万円48%
HV G353万円50%
HV Gレザーパッケージ422万円42%
HV WS367万円56%

カムリAVV50型の7年落ちリセールバリュー(H28年式)

グレード/駆動方式新車価格リセールバリュー
HV Gパッケージ プレミアムブラック359万円34%

カムリのリセールバリューは平均より高い?

一般的なリセールバリューの平均値というと、3年落ちは60~50%、5年落ちは40~50%、7年落ちは20~30%となっています。上記カムリのリセールバリューの平均値をみると、3年落ちが62%、5年落ちが49%、7年落ちが34%となり、5年落ちは平均に近く、3年落ちと7年落ちは平均以上となっていました。なかでも、フルモデルチェンジをする前の先代モデルであるAVV50型のリセールバリューは、一般的にはモデルチェンジがあることで先代モデルの人気が落ちたり、型落ちモデルとなることで価格が下がりやすいところがあるはずなのに、大きく下げることなく保てていることからも、人気がある車種とわかるようになっています。

カムリのリセールバリューが高い理由は

実は北米トヨタでは、1982年の発売当初からカムリは大変人気が高く、年間で最も売れる車となったこともあります。世界100カ国以上で販売されているカムリの販売台数累計は、2017年時点で1800万台を超えていました。2023年の12月下旬をもって国内生産自体は終了してしまいますが、海外での生産は終了せず継続が予定されています。そのため、日本では生産を終了してしまう車ではあるものの、今後も輸出中古車や中古車部品としての需要は続くということです。リセールバリューは需要が高い車ほど残存価値も高くなります。カムリのリセールバリューが継続して高く、7年落ち車両であっても平均よりも高くなっている部分は、海外需要が高い車種であることが要因となっています。

高いリセールバリューが狙えるカムリとは

新しい車へと一定期間ごとに買換える方は、新車登録後初めての継続車検のタイミングに合わせて検討するという方が多いようです。普通自動車・小型自動車・軽自動車の初回継続車検は、新車登録から3年後です。このように短期間で車を乗り換える場合、買取や下取りで元々の車を買い取ってもらったり大きく値引きしてもらうことで、次の車の購入資金に充てることが可能になります。そのため、できるだけリセールバリューが高いグレードやオプションを選んで購入することが、次の車の購入資金にもつながるのです。

こちらでは、カムリ購入前にリセールバリューが高くなるカムリの選び方のポイントをご紹介します。

カムリのリセールバリューが高いグレードは

カムリのリセールバリューが高いグレードというと、スポーツに特化したグレードの『WS』がおすすめです。2018年から追加されたグレードの『WS』は、Worldwide Sportyの略称で、ノーマルグレードのカムリと比べて、さらにスポーツみの強い走行性能とエクステリアデザインをもっています。エントリーモデルのXグレードと、スポーティなWSグレードを以下に表にして比べてみました。

グレードX(2WD)WS(2WD)
メーカー希望小売価格3,495,000円3,947,000円
全長/全幅/全高(mm)4,885×1,840×1,4454,910×1,840×1,445
充電用USB端子(Type-C)設定なし設定あり
グリルデザインノーマル仕様スポーツ仕様
タイヤホイール205/65R16タイヤ&16×6½Jスチールホイール215/55R17タイヤ&17×7½Jアルミホイール
ブラインドスポットモニター設定なし設定あり

WSグレードは、スポーツ仕様の外観デザインだけでなく、タイヤインチも1アップしさらに走行性能を高めたことで、よりスポーツセダンらしさが増しています。セダンというとファミリーカーよりも、走行を楽しむユーザーから人気が高いことから、ノーマルグレード以上に需要が高いためリセールバリューも高いグレードとなっています。

カムリのリセールバリューが高いボディカラーは

カムリのリセールバリューが高いボディカラーを選ぶのであれば、再販時に次の買い手がつきやすい『中古車市場で人気のカラー』を選ぶのが定石となっています。中古車市場での需要の高いカラーというとベーシックで万人から人気のカラーです。特に人気が安定しているのは有償カラーのプラチナホワイトパールマイカ、次点でアティチュードブラックマイカ、次にプレシャスメタルです。ベーシックな中でもホワイト系を選ぶとなると、プラチナホワイトパールマイカは有償カラーのため33,000円(税込)の追加費用がかかります。しかし、パールマイカとは、マイカ(雲母)による塗布が施されることで光の反射によって光沢が作られる塗装色となっており、塗装の工程で3コート重ねることで耐久性が高く、またパールによる高級感がでることから市場での人気が高くなっているため、有償カラーを選択しても損はないでしょう。

カムリのリセールバリューが高いオプション設定は

カムリの購入時に、リセールバリューを高くすることを狙って設定するのであれば『メーカーオプションの設定をおすすめします。車に取付できるオプションには、メーカーオプションとディーラーオプションと大きく二つに分けて種類があります。メーカーオプションとは、車の製造元に依頼して、ディーラーへ納車される前の時点で装備されているものです。もう一つのディーラーオプションとは、ディーラーに車購入時に依頼して、ディーラーへ車が納車されたら後付けしをしてもらうオプションのことをいいます。例えば、後付けできるナビやドライブレコーダー、フロアマットなどはディーラーオプションで設定が可能なため、メーカーオプションとは異なります。リセールバリューでは、後付けできるオプションよりも新車購入時に取り付けることを前提とするメーカーオプションにおいて、需要の高いものを設定しておくと価値が上がります。

メーカーオプションで人気の高いものは、室内やトランクのライトのバルブをLEDに変換するLEDバルブセットや、パノラミックビューモニターのオプションを付けた車にのみ設定ができるリバース連動ミラーが人気となっています。

カムリをお得に高く売るポイント

リセールバリューが高い車を狙って、購入したカムリをさらに高く売るために押さえておくべきポイントをこちらでご紹介します。

輸出中古車需要を狙う

カムリは国内での人気以上に海外で人気の高い車です。そのため、中古車市場で売却することを検討されるのであれば、海外輸出をおこなっている輸出中古車取扱業者の買取査定を受けるようにしましょう。ただし、輸出中古車を扱っている業者かどうか、個人で判断することは難しい場合もあります。買取業者のウェブサイトなどをみて、どのような販路をもっているのかなど判断ができない場合は、まずは、複数の業者に査定を受けてみて、高い査定価格がついたところを狙うというのも大切です。

トヨタ車買取に強い業者を狙う

日本の自動車メーカーのなかでも人気の高いトヨタは、買取査定業者によっては買取後の再販路で高く売れるルートを確立しているため、他の買取業者に比べて高く査定ができるところがあります。トヨタ車買取強化キャンペーンをしている業者など、特に買取後に車体やリサイクルパーツの海外輸出をしている業者は、需要が高いトヨタ車メーカーの部品を求めて期間限定で高価買取を謳っている場合がありますので、買取業者を探す時のキーワードの一つとしてチェックしておくと良いでしょう。

カムリのリセールバリューまとめ

こちらでは、トヨタカムリのリセールバリューについて詳しく解説しました。カムリは、2023年12月に国内での生産販売が終了することを決定していますが、フルモデルチェンジ前で7年落ちの車体であってもリセールバリューが大きく下がらない人気の高い車種となっています。今後継続して海外で生産を続けられることからもわかるように、海外での人気は特に高く、年式が経っていても、リセールバリューを保つことができている要因となっています。売却を検討される方は、買取業者の販路次第で高い査定価格を狙える可能性がありますので、余裕を持って複数の買取業者で査定を行い最も高く買取できる業者を探すようにしましょう。

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