車検切れで動かせない車は、処分に困ることが多いですが、さらに故障車の場合は、どのように処分すべきか悩む人も多いでしょう。 車を処分するなら、少しでもお金になる買取を選択すべきですが、車の状態で査定額は変わります。故障車で車検切れの条件の悪い車でも買い取ってもらえるのかを知り、愛車を上手に処分しましょう。
目次
車検切れの故障車を処分する手段
車検切れの故障車でも処分する方法はあり、手段は大きく3つに分けられます。車の状態や自身の都合に合わせて、適切な手段を選択することが大切ですが、すべての場合で買い取りが可能とは限りません。買取による処分は、手段が限られているため、買取か否かにも注目して、それぞれの違いを把握しましょう。
廃車買取業者に依頼する
買取で処分したいなら、廃車買取業者への売却がおすすめです。廃車買取業者なら、状態の悪い車でも値を付けてもらうことができ、まったく無駄になることはありません。故障車で動かせない場合でも、パーツを取って値を付けられるため、パーツ次第では高値になることもあります。 また、パーツで値段を付けてもらう場合は、車検の有無は関係ありません。車検切れでもマイナスに働かないため、おすすめの処分方法と言えます。
解体業者に依頼する
解体業者に依頼し、解体処分してもらうのもひとつの方法です。廃車買取業者なら、状態が悪くても価値を見出してくれることが多いですが、あまりにもボロボロだと値を付けてもらえないこともあります。まったく値が付かないなら、解体業者に処分してもらうのがおすすめですが、業者によっては買取を行っていることもあります。 解体業者は車を鉄くずの価値で買い取るため、故障の状況はほとんど関係ありません。車の大きさや鉄の相場によって金額は変動しますが、普通自動車なら数万円程度にはなるでしょう。お金をかけて処分せずとも、売却して利益を得て処分してもらうことも可能なため、買取可能な解体業者を探すことが大切です。
新車購入店での引き取り
ディーラーや中古車販売店で新車を購入する場合、新車の下取りで車検切れの故障車も引き取ってもらえる場合があります。ただし、下取りの場合、故障車だと価値がまったくつかないことも多く、単に処分してもらうだけになることもあります。 無料で引き取ってもらえるならよいですが、場合によっては処分の費用を請求される可能性もあるため、注意が必要です。古い車の処分と新しい車の購入が一緒にできてスムーズですが、処分に関するメリットはほぼないと考えましょう。
車検の切れた故障車の処分にかかる費用
車検切れの故障車は、買取で利益が出るだけではなく、処分時に費用が必要になる場合もあるため、注意しなければなりません。処分の方法によって必要な費用は異なりますが、工夫次第で費用の削減も可能です。基本的には手間をかけると費用は安く、便利さを優先するなら、費用は高くなると考えましょう。
レッカー移動にかかる費用
業者に引き取りを依頼する場合、持ち込むにはレッカー移動が必要です。レッカー代は移動距離によって異なりますが、1万円程度が相場です。車検切れで故障車の場合、仮に自走できても公道を走ることはできないため、レッカー代は必須費用ですが、業者によっては無料サービスをしている場合もあります。 廃車買取業者なら、無料で引き取ってくれるところもあるため、買取による処分を検討しているなら、サービスの充実した業者を選びましょう。
仮ナンバーの取得費用
故障車でも自走が可能なら、仮ナンバーを取得して業者まで持ち込む方法もあります。仮ナンバーの取得には1000円程度費用が必要ですが、レッカー代と比較すると安価で業者への持ち込みが可能です。また、仮ナンバーの取得についても、業者によってはサービスで取得してくれる場合があります。 仮ナンバー取得サービスでも、自身で運転して業者まで持ち込まなければなりませんが、取得費用と申請の手間は削減できるため、スムーズに処分しやすいです。
廃車の代行を依頼した時の費用
車の処分時には廃車登録も必要ですが、これを代行してもらう場合は手数料がかかります。代行は行政書士や代行業者に依頼が可能で、1~2万円程度が目安です。廃車登録自体にはほとんど費用がかからないため、手数料は業者の手間賃です。 そのため、業者によっては廃車代行の手数料を無料にしていることもあります。また、自身で廃車する場合は、手数料はかかりません。永久抹消登録は無料で、一時抹消登録なら、手数料350円で廃車が可能です。
車検の切れた故障車を処分する時の注意点
車検切れの故障車は邪魔になることも多く、できるだけ早く処分したいでしょうが、処分時には注意点もあります。注意点が守れていないと、損や後悔をする可能性があるため、きちんと守って正しい方法で処分しましょう。
修理して乗り続けるかどうか判断する
車検切れの故障車だからといって、必ずしも手放す必要はなく、修理して乗り続ける選択肢もあります。故障の程度が軽度なら、簡単な修理で走らせることはでき、車検も更新するだけでもう一度乗れるようになります。 修理費や車検の費用を考えて、乗り続けるか処分すべきか考えることが大切ですが、仮に費用が高くても、思い入れがあるなら修理して乗り続けるのもおすすめです。処分して後悔するなら、費用に関係なく乗り続けるべきであるため、後悔しないことを念頭に、車の取り扱いを決めましょう。
廃車後は税金の還付申請を忘れない
廃車した場合、方法と条件に応じて税金が還付されます。還付される税金は自動車税と自動車重量税であり、重量税のみ廃車時に還付申請が必要なため、忘れずに行いましょう。自動車税は廃車登録完了で還付が決定します。 自動車税は廃車した翌月から年度末までの期間を月割り計算、重量税は車検の残存期間に応じて還付金が支払われます。車検切れの場合は、自動車税のみの還付になるため、業者に廃車を代行してもらう場合も、還付金を返金してもらうよう交渉しましょう。
処分は認可を受けている業者に依頼する
車を解体処分する場合は、自治体から認可を受けている業者に依頼することが大切です。車の解体には認可が必要であり、無認可の業者による解体は違法です。無認可だと信頼性が低くトラブルに発生する可能性もあるため、必ず認可の有無は確認しましょう。
車検が切れた故障車は早めに処分しよう
車検切れの車でも買取で処分は可能ですが、長期間放置した後だと、まったく値がつかない可能性もあります。車は所有しているだけでもコストがかかり、放置することで劣化も進むため、少しでもお得に処分するには、早めに手放すことが大切です。車に合った処分方法を選び、車検切れの故障車もスムーズに手放しましょう。