カーリースは現金やローンなどで車を購入するのではなく、リースするという新しい車の乗り方です。車のサブスクリプションサービスであるカーリースは、毎月決まった金額を支払うだけで車をマイカーのように使用することができます。
ここでは、そんなカーリースのメリットとデメリットについて詳しく解説していきます。カーリースの利用を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
カーリースのメリット
カーリースとローンでの車の購入を迷っている場合、カーリースは賃貸住宅、ローンで車を購入する場合は住宅ローンだと考えると分かりやすいです。住宅ローンでマイホームを購入する場合、土地代や固定資産税、修繕費用なども支払う必要がありますが、賃貸住宅に住む場合は毎月決められた家賃を支払うだけで済みます。カーリースも賃貸住宅と同じく、毎月決められた定額料金を支払うだけで、維持費などは毎月の定額料金の中に含まれているのです。
ではまず、カーリースのメリットから詳しく見ていきましょう。
初期費用なしで新車に乗れる
車を購入する場合、必要になるお金は車両費用だけではありません。新車購入時には、下記のような初期費用が必要となります。
- 税金(自動車税・自動車重量税・環境性能割)
- リサイクル料金
- 自賠責保険料
- ナンバープレート取得費用
- 納車費用(ディーラーに車を納車してもらう場合)
- 登録代行費用(ディーラーに検査登録を依頼する場合)
- 車庫証明代行手数料(ディーラーに車庫証明の取得を依頼する場合)
- 預かり法定費用(ディーラーに車庫証明の取得を依頼する場合)
新車を購入したいものの、初期費用の支払いが厳しい…という方も多いのではないでしょうか。カーリースでは、月々に支払う定額料金の中にこれらの初期費用も含まれていることがほとんどなので、車両費用とは別に初期費用を支払う必要はありません。
維持費込みの定額料金
車を所持している場合、毎年少なくない金額の維持費がかかります。車の維持費には下記のようなものがあります。
- 税金(自動車税・自動車重量税)
- 自賠責保険料
- 車検費用
- 駐車場代
- メンテナンス費用
カーリースは月々の定額料金の中にこれらの維持費も含まれているため、急に出費が増えることがありません。毎年4月1日時点で車を所有している人に課される自動車税は、普通車の場合最低でも年間29,500円はかかるため、5月の出費は大きくなります。しかし、カーリースの場合は自動車税も月々の定額料金の中に含まれているため、5月の出費だけが大きくなるということがなく、月々の支払額は常に一定です。
残存価格設定で総支払額が安くなる
カーリースの月額料金を決める際、目安となるのが残存価格(残価)です。残存価格とは契約満了時の車両の価格のことで、リースの料金にはこの残存価格が含まれていません。つまり、カーリースの場合は車両価格の全額を支払うわけではないため、ローン購入などと比べても月々の支払額を安く抑えることができるのです。人気のある車であればあるほど残存価格は高くなり、月々の定額料金が安くなるためお得です。
好きな車種の新車に乗れる
レンタカーやカーシェアなどは選べる車種が限定されていることがほとんどですが、カーリースでは新車の購入と同様、自分の好きな車種・好きなグレードの新車に乗ることができます。新車の購入は金銭的に厳しいけれど、自分の希望に当てはまる中古車がなかなか見つからない…という方にも、カーリースはおすすめです。
整備費用も月額料金に含められる場合も
車を所有していると、車検の他にも法定12ヶ月点検やエンジンオイルの交換、タイヤのメンテナンスやブレーキオイルの交換など、定期的に行うべきメンテナンスはたくさんあります。メンテナンスには費用がかかりますが、こういったメンテナンスを怠ると故障の原因になります。車は故障してしまうと修理費用が高額になることもあるため、日頃から定期的にメンテナンスを行うことは重要です。
カーリース会社によっても異なりますが、メンテナンス費用や修理費用も月々の定額料金に含まれているプランが用意されていることがほとんどです。こういったプランを選ぶことで、月々の定額料金でメンテナンスを行うことができ、万が一故障した場合も突然出費が大きくなる心配がありません。
カーリースのデメリット
メリットの多いカーリースですが、メリットだけでなくデメリットもあることは知っておく必要があります。カーリースのデメリットにはどのようなものがあるのか、詳しく見ていきましょう。
月間走行距離に制限がある
カーリースは基本的に月間走行距離が定められており、定められた月間走行距離×契約月数の合計走行距離が超過している場合、契約満了時にオーバーした分の費用を支払う必要があります。月間走行距離の設定はリース会社や契約するプランによっても異なるため、契約前にきちんと確認しておく必要があります。また、月間走行距離の上限を超過した場合、追加料金がどの程度発生するのかもチェックしておくようにしましょう。
カスタマイズしにくい
カーリースで使用している車の所有者は自分ではなくリース会社になっているため、基本的にドレスアップやカスタマイズができないと考えておきましょう。ドレスアップやカスタマイズが可能であった場合でも、契約満了時には原状回復してからリース会社に返却する必要があります。
契約途中で解約や変更ができない
カーリースは基本的に、契約期間途中での解約や内容変更ができません。契約期間中は定められた月額料金を支払う必要があり、途中で契約を解除する場合は、高額の損害金を支払わなくてはならないことがほとんどです。リース会社やプランの内容によっても異なりますが、契約期間途中で乗り換える場合も損害金が発生する可能性があります。
万が一、契約期間中に事故などで車が全損してしまった場合、カーリースの契約は強制的に中途解約となります。中途解約になった場合、まだ支払っていない残りのリース料金や残価などをまとめて支払う必要があり、多額の費用が必要になる可能性もあります。こういったリスクを回避するためにも、必ず任意保険に加入しておくようにしましょう。
追加精算が発生する可能性がある
カーリースの契約には、クローズドエンド契約とオープンエンド契約の2種類の方法があります。クローズドエンド契約とは残存価格設定があるものの、契約満了時に市場価格が下落していたとしても、そのことを理由に追加精算は行わない契約のことです。反対にオープンエンド契約は契約時に予想される市場価格ではなく、車を返却するタイミングでの市場価格で残存価格を判断するため、契約時に予想されていた市場価格よりも価格が下がってしまっている場合、追加精算が必要になることがあります。
最終的に購入する場合、ローンよりも総支払額が高くなる
リースした車はほとんどの場合、希望すれば買い取ることが可能ですが、リース料金には税金やメンテナンス費用だけでなく金利も含まれています。カーリースの金利の利率は一般的な銀行ローンの利率よりも高いことがほとんどなので、最終的に車を買い取る場合、ローンで車を購入するよりも総支払額は高くなってしまいます。新車を購入する場合は金利が発生しない分、現金一括払いが一番安くなります。
まとめ
月々の支払額が一定で、急に出費が大きくなることのないカーリースであれば、まとまったお金を用意するのが難しい場合でも好きな車種の新車に乗ることができます。しかし、走行距離の制限があるなどのデメリットも存在しているため、メリットとデメリットの両方を踏まえた上でカーリースを利用するかどうかを検討することが重要です。
自分のライフスタイルや金銭面に合った方法でカーライフを楽しみましょう!