車は廃車すれば終わりではなく、任意保険の手続きもしなければなりません。廃車にすれば、車は使用しないため保険は不要ですが、場合によっては買い替えて継続して使用することもあります。保険は解約、入れ替え、中断などがあるため、状況に合わせて上手に手続きを進めましょう。
目次
車を廃車にした時の任意保険の扱い方
車を廃車にすれば、現在加入している任意保険は不要になります。しかし、車を買い換えて継続して使用する人もいれば、一時的に車を保有せず、期間を空けてから車を購入するという人もいるでしょう。人によって状況は違うため、それぞれに合わせた手続きを取らなければなりません。任意保険の正しい扱い方を知り、自分の状況に合わせて上手に手続きを進めましょう。
任意保険を解約する
車を廃車にし、今後も使用する予定がなければ、解約するのがおすすめです。解約すれば保険料は返金され、余計な出費を抑えられます。解約自体はいつでもできますが、ベストなのは廃車を解体工場に運び終えた、あるいは売却して使用できなくなったタイミングです。 車が使用できない状態にあれば、事故を起こす心配もありません。完全に保険が不要になったタイミングを狙って解約しましょう。
先付け解約をおこなう
すでに廃車にする日が決まっているなら、先付け解約が便利です。これは事前に保険会社に連絡すれば、期日を決めてその日がくれば自動的に解約されるというものです。先付け解約を利用すれば、廃車したその日に保険も解約となり、余計な保険料がかかる心配もありません。 廃車の手続きは面倒なことも多く、同日に保険の解約手続きまでおこなうのは手間がかかります。先付け解約で事前に手続きを済ませておけば、スムーズに必要な処理を完了させられます。
車両入替申請をおこなう
廃車後、すぐに車を買い換える場合は、車両入替申請がおすすめです。これは買い換えた車に、以前までの保険の記録をすべて引き継ぎ、使用できるものです。加入のプランや等級などもそのまま引き継ぐことができ、普通自動車から軽自動車への入れ替えもできます。 一度解約して再加入するのは面倒で、デメリットも多いため、継続して使用するなら入替申請をおこないましょう。
中断証明申請をおこなう
廃車後、次の車の購入まで期間が空く場合は、中断証明申請がおすすめです。車に乗っていない場合でも、任意保険に加入し続けていれば、保険料は発生します。短期間でも不要な保険料の支払いが発生するのはもったいないため、中断証明申請で、一時的に保険を止めておきましょう。 中断証明申請後も、10年以内であれば等級を引き継いで使用できるため、長期間車に乗らない場合でも、少しでも乗る可能性があれば保険の中断がおすすめです。
廃車時の任意保険契約に関する注意点
状況によって、廃車後任意保険をどのように扱うかは異なりますが、どの手続きをおこなう場合でも、注意点は存在します。注意点を守れていないと、あとから損をする可能性もあります。廃車時には任意保険を考え直す重要なタイミングと言えますので、どの手続きを取るかしっかり考えることが大切です。処理の方法を考えた上で注意点も頭に入れておき、適切な方法で手続きを完了させましょう。
解約の判断は慎重におこなう
廃車後に車を使用する必要性がないのであれば保険は解約しますが、本当に解約してもよいかよく考えてからおこないましょう。解約すれば保険料は返金されますが、これまでの等級はすべて抹消されます。仮に最高位の等級にいたとしても、一度解約し再加入するとなれば、状況に応じた低位の等級からのスタートとなります。本当に今後車に乗ることはないか、任意保険は不要かを考えてから解約の判断を下しましょう。
解約が決まったら早めに連絡する
解約の判断は慎重におこなわなければなりせんが、いざ解約すると決めたら素早く保険会社に連絡しましょう。保険料は月単位で発生しており、料金発生日を1日でも過ぎてしまうと、1カ月分の保険料が上乗せされます。追加された1カ月分は、車に乗らないあるいは乗れない状態であることが多く、完全に無駄な出費となるので注意しましょう。保険料を無駄に払わないためにも、解約を決めたら1日でも早く手続きを進めなければなりません。
等級のダウンは他社に引き継がれる
事故で保険を適用すれば、等級がダウンします。事故によって廃車した場合など、保険金をもらいダウンした等級の保険は解約して別の保険への加入を考える人も多いでしょう。しかし等級がダウンすれば他社と契約しても引き継がれてしまうため、乗り換えをしても割引率は下がったままです。 等級がダウンした状態では、どの保険会社と契約しても割引率は下がりますので、解約して再加入しても得にならないことは理解しておきましょう。
中断証明書の紛失に気をつける
中断証明申請をおこなえば、証明書が発行されます。これは中断証明書と呼ばれ、保険を復活させる際に必要ですので、なくさないよう保管しましょう。万が一中断証明書をなくした場合、原則再発行はできません。紛失すれば等級の引継ぎができず、新規での契約になるため損をすることも多いです。 長く車に乗らない場合は、中断証明書の存在を忘れてしまうことも多いため、絶対になくさない安全な場所に保管しましょう。
状況に合わせて引継ぎや解約を選択しよう
廃車時には任意保険の手続きも必要で、状況によって解約や入れ替え、中断など使い分けることが大切です。きちんと手続きをおこなえば、処理もスムーズで損もしませんので、任意保険の扱い方を理解して、上手に手続きを完了させましょう。