車を購入すると、車体と車検証が引き渡されます。車検証に登録される使用者の住所・氏名・使用する本拠の位置は、購入時のご自身の住所や氏名です。車の購入後に引越しをすると、車検証の登録情報と現在の住所が一致しなくなってしまいますが、車検証の登録住所と現在の住所が違っていても、問題はないのでしょうか
こちらでは、引越しや結婚などによって車検証に登録している情報から住所や氏名の変更があった時、車検証の登録内容の変更はどのように行うのか詳しく解説します。
車検証の登録内容に変更がある時はどうする?
車検証に登録されている住所・氏名・使用の本拠の位置は、車の購入後に引越したり結婚をしたりなどがあると、登録内容と現在の情報が一致しなくなります。本来は変更手続きを速やかにしなければいけないのですが、手続きが必要なことをご存知でない方も多く、名義変更や廃車手続きをする時に住所や名前が違うことで書類の準備に手間取る方も多いようです。
車検証の登録情報の変更があれば申請しなければいけない
車検証に登録されている住所・氏名・使用の本拠の位置に変更があった場合は、原則変更があった日から15日以内に変更登録申請をしなくては行けない、と道路運送車両法により定められています。
(変更登録)第十二条 自動車の所有者は、登録されている型式、車台番号、原動機の型式、所有者の氏名若しくは名称若しくは住所又は使用の本拠の位置に変更があつたときは、その事由があつた日から十五日以内に、国土交通大臣の行う変更登録の申請をしなければならない。ただし、次条の規定による移転登録又は第十五条の規定による永久抹消登録の申請をすべき場合は、この限りでない。
車検証の登録内容の変更は誰でもできる?
車検証の登録内容の変更は、オンライン申請のワンストップサービス(OSS)を利用するか、直接運輸支局へ行って申請をすれば可能です。運輸支局での変更登録は、本人もしくは代理人でも申請が可能です。
次項では実際に、車検証に登録されている住所の変更登録申請をする方法をご紹介します。
普通自動車の住所変更登録申請の仕方
普通自動車の住所変更登録申請の手続きについて解説します。前述したように、オンライン(OSS)サービスでの変更申請も可能となっていますが、登録申請にはPC用のICカードリーダーが必要となっており、個人への普及率はまだ低くなっていますので、こちらでは直接運輸支局に訪問し、必要な申請書類を持参して変更登録申請する方法をご紹介します。
普通自動車の住所変更登録の申請手続きに必要なもの
所有者の印鑑 | 代理人が申請手続きをする場合は委任状が追加で必要になります。 |
使用者の印鑑(使用者と所有者が異なる場合) | 使用者と所有者が異なる場合は必要になります。代理人が申請手続きをする場合は委任状が追加で必要になります。 |
自動車検査証(車検証) | 原本を持参します。 |
住民票または戸籍の附票 | 住民票は発行から1ヶ月以内でマイナンバーが記載されていないものが必要です。住民票は現住所の役所で取得できます。車検証と住民票の住所が異なる(引越しが2回以上)の場合は戸籍の附票が必要です。戸籍の附票は本籍地の役所で取得できます。所有者と使用者が異なり、どちらか一方だけが住所変更する場合は、変更がある人の住民票(または戸籍の附票)だけ必要になります。 |
現住所の自動車保管場所証明書(車庫証明) | 現住所を管轄している警察署で取得できます。 |
ナンバープレート | ナンバープレートを変更する場合に、前後2枚を返納する必要があります。住所変更に伴ってナンバープレートを管轄する地域が変わる場合は、ナンバープレートの変更が必須となります。 |
変更登録申請書(第1号様式) | 運輸支局の窓口で手続きの当日に取得できます。 |
手数料納付書 | 運輸支局の窓口で手続きの当日に取得できます。 |
自動車税・自動車取得税申告書 | 税務署に対して住所の変更を申告するためのものです。運輸支局の窓口で手続きの当日に取得できます。 |
戸籍謄本または抄本(氏名変更を同時に行う場合) | 氏名変更を同時に行う場合のみ必要です。発行から3ヶ月以内のものである必要があります。 |
引越しの回数が二回以上になると、転出歴をたどる書類を揃えるのに時間や手間がかかることがありますので、登録情報の変更が発生した時は、手間がかかりにくい早めの時期に変更するようにしましょう。
普通自動車の住所変更手続き手順
普通自動車の住所変更の登録手続きは、現住所を管轄する運輸支局にて申請を行います。引越しをして車を使用する本拠地が変わり、管轄する運輸支局の所在地域も同時に変わった時は、車両登録番号(ナンバープレート)も合わせて変更になります。その場合はナンバープレートを返納して、新しい管轄の所在地域のナンバープレートに付け替えるため、車を持ち込む必要があります。
step1 用紙の配布
窓口で住所変更に必要な用紙が配布されていますので、取得し必要事項を記入します
step2 印紙の購入
印紙販売窓口で変更の登録手数料(350円)分の印紙を購入します
step3 書類一式の提出
必要書類一式を窓口へ提出します
step4 新しい車検証の受け取り
交付された新しい車検証に記載ミスなどがないかよく確認しましょう
step5 自動車税事務所に住所変更の申告
運輸支局近くの自動車税事務所に行き、新しい車検証と変更内容が記載された自動車税・自動車取得税申告書を提出します。
※ナンバープレートが変更になる場合は、上記手続きの途中でナンバープレートを返納する必要があります。返納するタイミングは地域により異なりますので、窓口でご確認ください。
普通自動車の住所変更手続きの費用
普通自動車の車検証情報の登録内容(住所や氏名)を変更する申請にかかる手数料は下記です。以前までは申請書が有償となっていましたが、現在は配布またはダウンロードをして印刷した書面を利用することが可能となり、費用がかからなくなっています。
- 印紙代(手数料):350円
- ※ナンバープレート代:ペイント式で2,000円程度、字光式は3,500円程度 ※自動車の種類や地域により異なります
軽自動車の住所変更登録申請の仕方
軽自動車の住所変更登録申請の手続きについて解説します。軽自動車は、まだオンライン(OSS)サービスでの変更申請は開始されていませんので、こちらでは軽自動車検査協会に必要な申請書類を持参し、住所変更登録申請をする方法をご紹介します。
軽自動車の住所変更手続きに必要なもの
使用者の印鑑 | 代理人が申請手続きをする場合は申請依頼書が追加で必要になります。 |
所有者の印鑑(使用者と所有者が異なる場合) | 使用者と所有者が異なる場合は必要になります。代理人が申請手続きをする場合は申請依頼書が追加で必要になります。 |
自動車検査証(車検証) | 原本を持参します。 |
使用者の現住所を証明する書類 | 発行日が3ヶ月以内の以下の書類のうちいずれかひとつ ・住民票の写し(マイナンバーが記載されていないもの) ・印鑑証明書 ・サイン証明書(氏名及び住所が記載された大使館もしくは領事館又は官公署が発行したもの) |
ナンバープレート | ナンバープレートを変更する場合に、前後2枚を返納する必要があります。住所変更に伴ってナンバープレートを管轄する地域が変わる場合はナンバープレートの変更が必須となります。 |
自動車検査証記入申請書(軽第1号様式または軽専用第1号様式) | 軽自動車検査協会の窓口で手続きの当日に取得できます。 |
軽自動車税申告書 | 税務署に対して住所の変更を申告するためのものです。軽自動車検査協会の窓口で手続きの当日に取得できます。 |
軽自動車の住所変更手続き手順
現住所を管轄する軽自動車検査協会事務所にて手続きを行ってください。使用の本拠地が引越しで変わり、ナンバーが変更になる場合はナンバープレート返納のため、車を持ち込む必要があります。
step1 用紙の配布
窓口で住所変更申請に必要な用紙の配布を受取り、記入します
step2 書類一式の提出
書類を一式そろえることができたら、窓口へ提出します
step3 新しい車検証の受け取り
交付された新しい車検証に記載ミスなどがないかよく確認しましょう。
step4 自動車税事務所に住所変更の申告
軽自動車検査協会近くの税事務所に行き、新しい車検証と変更内容が記載された軽自動車税申告書を提出します。
※ナンバープレートが変更になる場合は手続きの途中でナンバープレートを返納する必要があります。返納するタイミングは地域により異なりますので、窓口でご確認ください。
軽自動車の住所変更手続きの費用
- 手数料:無料
- ナンバープレート代:ペイント式で2,000円程度、字光式は3,500円程度 ※自動車の種類や地域により異なります
まとめ
引越しや結婚などにより車検証に登録されている住所や名前が、現在の状況と異なるようになった場合は、早めの変更登録申請が必要です。
また、変更登録申請で住所の変更があった際は住民票又は戸籍の附票、名前の変更があった場合は戸籍謄本といった必要書類を前もって揃えなくてはいけません。もし住所変更や名前の変更をせずにそのままにすると、廃車手続きや名義変更手続きの際に必要書類が複雑になってしまいますし、自動車税種別割の納税通知書は車検証に記載の住所氏名が宛名となり届きますので、転送等で時間がかかってしまう可能性もあります。引越しや結婚等で変更が必要になった時は、早めに必要書類を取得するようにして、余裕を持って手続きができるように準備しましょう。
カーネクストでは、車検証情報と現在の住所地が引越し等によって一致しないという状況であっても、お客様毎に必要な書類をご案内し、お車の買取を行っています。必要な書類の内容で不安点があるという方は、お気軽にご相談ください。