トラックを購入する前に知っておきたい注意点をご紹介します。
現在のトラックを売却し、業務の拡大や老朽化に伴う乗り換えのために次のトラックを購入する予定の方も多いでしょう。ディーラーでの新車導入だけでなく、中古トラック販売店での購入も有力な選択肢の一つです。
乗り換えで中古トラックを購入する場合、新車に比べて導入コストを大幅に抑えることが可能です。特に車検付きの車両であれば、初期の維持費も軽減できます。しかし、過酷な環境で使用されることも多いトラックは、中古車選びにおいていくつか特有の注意点があります。
こちらでは、中古トラックを購入する前に必ず知っておきたい注意点について解説します。
中古トラックとは、過去に一度でも所有(登録)されたことのある車両を指します。たとえ所有期間が短く、走行距離がわずかで外装にキズやへこみがない新古車のような状態であっても、一度登録されていれば中古車扱いです。では、そんな中古トラックを購入するリスクとは、どのようなものがあるのでしょうか。
中古トラックとして販売されている車両の中には、前の所有者が事故を起こした後、損傷や故障箇所を修理して並んでいるものもあります。特にトラックは、外装を塗り直して(全塗装して)販売されることが多いため、見た目は非常に綺麗に見えます。しかし、重い荷物を運び、長距離を走るトラックにとって、骨格や足回りの隠れたリスクを判断するのは容易ではありません。
外見は整っていても、業務に支障をきたす可能性のあるリスク車両について解説します。
これらの中古トラックは、リスクを承知の上で相場より安い価格で販売されていることがほとんどです。「高年式なのに安い」「走行距離が短いのに格安」といった車両は魅力的に見えますが、運行開始後に故障が相次ぎ、結果的に新車を買うより高い修理費がかかってしまうケースも少なくありません。
もし展示車両などで、相場に比べて不自然に安い場合や、フレームに不自然な塗装の浮き・錆を見つけた場合は、販売店に過去の使用歴や修復歴の詳細を厳しく確認することをおすすめします。
日本の商用車市場では、走行距離10万キロは一つの通過点に過ぎません。そのため、10万キロを目前にした車両だけでなく、30万キロや50万キロを超えても現役で売却・流通するケースが非常に多いのが特徴です。
近年はトラックの耐久性が向上し、使用年数も長期化する傾向にあるため、多走行車も数多く取引されています。実は、オイル交換等のメンテナンスが徹底された個体であれば、距離が伸びていてもエンジン内部が致命的に傷んでいることは稀です。ただし、タイミングベルトや足回りのリーフスプリング、各部のブッシュ類は走行距離に比例して確実に劣化するため、購入時に新品へ交換することをお勧めします。
さらに走行距離が重なると、DPF(排ガス浄化装置)関連のセンサー類に不具合が起きやすくなります。センサーの故障は目視での判別が難しく、運行中に突然警告灯がつくリスクも拭えません。多走行の中古トラックは十分実用的ですが、業務に支障が出ないよう、故障リスクを織り込んで検討する必要があります。
新車よりも低コストで導入できる中古トラックですが、購入前にいくつかの注意点を確認しておかなければ、購入後に高額な修理費がかさんでしまい、安く抑えた意味がなくなってしまいます。中古トラックを選ぶ際は、下記のポイントを前もって必ず確認しておきましょう。
車検が切れている中古トラックの場合、公道での試乗はできませんが、敷地内でエンジンをかけることは可能です。クランキング(始動までの時間)が長すぎないか、アイドリングが不安定でないかを確認しましょう。ディーゼル車特有の振動に加え、不自然な異音や黒煙・白煙が出ていないかも重要な指標です。
エンジンの不具合は修理費用が非常に高額になり、業務停止のリスクに直結します。始動時やアイドリング時の違和感は重大な故障の予兆である可能性があるため、少しでも不安があれば販売店に詳細を確認しましょう。
近年のトラックには、衝突被害軽減ブレーキや車線逸脱警報などの先進安全装備が標準化されています。これらに加え、トラック特有の「架装(パワーゲート、クレーン、冷凍機、ダンプ等)」の動作確認は必須です。これらが故障していると、多額の修理費用が発生するだけでなく、即戦力として使用できません。
こうした機器の不備は、契約前に指摘すれば販売店側で対応してくれることが多いですが、納車後に発覚した場合は保証対象外とされるケースが目立ちます。可能な限り、購入前にすべてのスイッチを入れて動作を確かめてください。
外装のキズやヘコみだけでなく、トラックで最も重要な「シャーシ(フレーム)」の状態をチェックしましょう。下回りに深刻なサビや腐食がないか、フレームに歪みや亀裂がないかを確認します。キャビンの塗装が一部だけ新しい場合は、修復歴がある可能性が高いため注意が必要です。
また、ボデー(荷台)の床板の腐食や、ドア・アオリの開閉がスムーズかどうかも確認しましょう。あわせてエンジンルームを開け、オイル滲みや冷却水漏れの跡がないかもプロの目でチェックしてください。
内装の確認と同時に、エアコン、オーディオ、バックモニターなどの電装品をチェックしましょう。特にトラックの場合、作業灯や路肩灯、ETC2.0などの業務に欠かせない装備の作動確認も忘れてはいけません。
これらの不具合も、納車後に伝えても「購入後の故障」とみなされ、無償修理に応じてもらえないリスクがあります。事前に不具合を見つけた場合は、修理を依頼するか、それを条件に値引き交渉の材料として活用するのも一つの手です。
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